今回はプロペラファンなど一般的なファンの使い方の注意事項について説明します。「ファンの向きと作用の違い」や「ファン設置時の留意事項」などさまざまな注意事項について触れていきます。
前回はクロスフローファンの動作原理について流れの話も含めて説明しました。
クロスフローファンの動作原理は「ファンの流路抵抗の差」に起因していますので、使い方のキーポイントとしては流路のメンテナンスのしやすさが最初に挙げられました。また、流量に対して静圧が上がらない理由も、「ファンの流路抵抗の差」から導かれることは覚えておいてください。
今回はプロペラファンなど、一般的なファンの使い方の注意事項について説明します。
図1に示すように、ファンは機器内へ空気を吹きつける方向(扇風機)と、機器内の空気を吐き出す方向(換気扇)の使用法方法がありますが、それぞれ注意点が異なります。
このように吹きつけ型と吐き出し型は単なる取り付け位置の違いだけではなくその作用が異なりますので設計時に冷却方法を十分に検討しておく必要があります。設計完了後にファンの作用(吹きつけ/吐き出し)を変更すると思わぬ部品の温度が変化する場合がありますので注意が必要です。
特に吐き出し形ではファンに当たる空気の温度が高くなりベアリングなどの寿命が短くなりますので寿命計算をやり直すことになります。
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