大容量100A/1200V定格パワー半導体モジュール:三菱電機 大型DIPIPM+
三菱電機は、大容量のパッケージエアコンや産業用モーターのインバーター向けに、100A/1200V定格のパワー半導体モジュール「大型DIPIPM+」シリーズを発表した。56kW級までの大容量パッケージエアコンに対応できる。
三菱電機は2019年5月、大容量のパッケージエアコンや産業用モーターのインバーター向けに、100A/1200V定格のパワー半導体モジュール「大型DIPIPM+」シリーズを発表した。インバーターの小型化と設計簡素化を可能にする。
パワー半導体モジュール「大型DIPIPM+」
同社によると、トランスファーモールド構造としては世界初の100A/1200V定格を達成。56kW級までの大容量パッケージエアコンに対応できる。IC-IGBT間をワイヤで直接接続する独自のダイレクトワイヤボンディング技術により、小型化と大容量化を両立した。外形サイズは、43.0×114.5×7mm。
インバーター回路、コンバーター回路、駆動回路の3回路を1パッケージに内蔵し、外付け部品を削減できる。システム基板上での配線レイアウトを簡素化し、インバーターの小型化につながる。
ほかに、短絡保護回路などの各種保護機能、アナログ温度出力機能を内蔵する。高精度の温度検知機能も搭載しており、放熱設計負荷を軽減できる。
大型DIPIPM+シリーズは、100A/1200V定格の「PSS100NE1CT」の他に、同75A/1200Vの「PSS75NE1CT」、同50A/1200Vの「PSS50NE1CT」の3種類を用意。それぞれのサンプル価格は、7500円、5920円、4400円(税別)となっている。
- SiCを用いた1200V耐圧パワー半導体
三菱電機は、SiCを用いた1200V耐圧パワー半導体「1200V SiC-SBD」5タイプを発表した。Siダイオードと比べてスイッチング損失を大幅に削減し、電力損失を約21%低減する。また、JBS構造の採用によりサージ電流耐量が高く、信頼性に優れる。
- 638nm赤色高出力半導体レーザー
三菱電機は、プロジェクター用光源の新製品として、発光波長638nmの赤色高出力半導体レーザー「ML562G86」を発表した。レーザー素子の構造や製造プロセスを改良し、パルス駆動光出力3.0WにおいてMTTFが2万時間以上を達成した。
- 定格75Aを可能にしたパワー半導体モジュール
三菱電機は、パワー半導体モジュール「1200V 大型 DIPIPM Ver.6」シリーズのラインアップを拡充し、40kW級のパッケージエアコンに対応する75A/1200V品「PSS75SA2FT」を発売した。
- メニスカスレンズ内蔵の赤色高出力半導体レーザー
三菱電機は、独自のメニスカスレンズを内蔵した、発光波長638nmの赤色高出力半導体レーザー「ML562H84」を発表した。レーザー光の利用効率は98%以上で、コリメートレンズを外付けした従来品と同等のパルス駆動光出力2.5Wを達成している。
- 最大級の電流密度を誇るパワー半導体モジュール
三菱電機は、電鉄や電力などの大型産業機器向けに、大容量パワー半導体モジュール「HVIGBTモジュールXシリーズ LV100タイプ」2種を発表した。大電流密度により、インバーターの高出力化や高効率化に寄与する。
- 第7世代IGBTを搭載したパワー半導体モジュール
三菱電機は、第7世代IGBTを搭載したパワー半導体モジュール「IPM G1」シリーズのサンプル提供を開始した。産業用機器の低消費電力化/小型化に対応するという。
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