極性変化点で出力信号を変化させる車載用磁気センサー : エイブリック S-57TZシリーズ
エイブリックは、車載用ZCLホールIC(磁気センサー)の「S-57TZ」シリーズを発売した。片極検知や交番検知ではない新しい検知方式により、極性が変化する点で出力信号を変化させることができる。
エイブリックは2019年12月、車載用ZCL(Zero Crossing Latch)ホールIC(磁気センサー)の「S-57TZ」シリーズを発売した。同社によると、片極検知や交番検知ではない、新しい検知方式のZCLホールICは、車載用としては世界初の製品化になるという。
車載用ZCLホールIC「S-57TZ」シリーズ
S-57TZシリーズは、極性が変化する点(ゼロクロスポイント)で出力信号を変化させることができる。同製品を使用することで、ブラシレスDCモーターの公差計算やキャリブレーション作業の負担軽減につながる。
センサーの位置が理想的ではない状態では、交番検知を配置したブラシレスモーターに比べて消費電力を15%超低減できるという。また、逆接続保護回路や出力電流制限回路を内蔵しており、電源逆接続時にもホールICの破壊を防ぐ。
ゼロクロスラッチ点(BZ)は0.0mT、チョッピング周波数(fC)は500kHz、出力遅延時間(tD)は8.0マイクロ秒。電源電圧は2.7〜26.0Vで、−40〜+150℃の温度範囲で動作する。
パッケージには、2.9×2.8×0.8mmのTSOT-23-3Sを採用。PPAP(Production Part Approval Process:生産部品承認プロセス)に対応し、車載ICの品質規格AEC-Q100 Grade0にも対応予定だ。主な用途として、車載用DCブラシレスモーター、自動車搭載機器、住宅設備機器、産業機器などを見込んでいる。
小型の車載用降圧型スイッチングレギュレーター
エイブリックは、車載用降圧型スイッチングレギュレーター「S-19902」「S-19903」シリーズを発表した。2.0×3.0×0.5mmの小型HSNT-8パッケージを採用し、車載カメラモジュールや各種車載コントロールユニットの小型化に対応する。
消費電流5.0μAの車載用LDOレギュレーター
エイブリックは、超低消費電流と高出力電流を両立する、車載用LDOレギュレーター「S-19213」「S-19214」シリーズを発売した。自己消費電流が5.0μAと低いことから、バッテリーへの負荷を最小限に抑える。
超低ノイズの3D磁気センサーIC
旭化成エレクトロニクスは、TMR(トンネル磁気抵抗)技術を用いた超低ノイズ、超低消費電力の汎用デジタル出力3D磁気センサーIC「AK09940」の量産を開始した。AR、VR、MR機器やウェアラブル機器の磁気式6-DOFポジショントラッキング精度を向上する。
高効率な降圧型スイッチングレギュレーター
エイブリックは、高効率な降圧型スイッチングレギュレーター「S-85M0A」シリーズを発売した。ウェアラブルやIoT機器の小型、薄型化に貢献し、スタンバイ時の電池の消費を低減できる。
温度保護機能搭載の3〜5セルバッテリー監視IC
エイブリックは、過充放電保護機能や温度保護機能を備えた、3〜5セルバッテリー監視IC「S-8255A」「S-8255B」シリーズを発売した。過充電検出電圧精度は±20mVと高精度ながら、動作時の消費電流を最大19μAに抑えた。
耐タンパ性能を強化したホール効果磁気センサー
シリコン・ラボラトリーズは、産業機器、家電、自動車設計向けに電力効率や感度、耐タンパを強化した、ホール効果磁気センサー「Si72xx」ファミリーを発表した。スリープ時の電流は100nA未満となる。
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