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極性変化点で出力信号を変化させる車載用磁気センサーエイブリック S-57TZシリーズ

エイブリックは、車載用ZCLホールIC(磁気センサー)の「S-57TZ」シリーズを発売した。片極検知や交番検知ではない新しい検知方式により、極性が変化する点で出力信号を変化させることができる。

» 2020年01月08日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 エイブリックは2019年12月、車載用ZCL(Zero Crossing Latch)ホールIC(磁気センサー)の「S-57TZ」シリーズを発売した。同社によると、片極検知や交番検知ではない、新しい検知方式のZCLホールICは、車載用としては世界初の製品化になるという。

車載用ZCLホールIC「S-57TZ」シリーズ

ゼロクロスポイントで出力信号を変化

 S-57TZシリーズは、極性が変化する点(ゼロクロスポイント)で出力信号を変化させることができる。同製品を使用することで、ブラシレスDCモーターの公差計算やキャリブレーション作業の負担軽減につながる。

 センサーの位置が理想的ではない状態では、交番検知を配置したブラシレスモーターに比べて消費電力を15%超低減できるという。また、逆接続保護回路や出力電流制限回路を内蔵しており、電源逆接続時にもホールICの破壊を防ぐ。

 ゼロクロスラッチ点(BZ)は0.0mT、チョッピング周波数(fC)は500kHz、出力遅延時間(tD)は8.0マイクロ秒。電源電圧は2.7〜26.0Vで、−40〜+150℃の温度範囲で動作する。

 パッケージには、2.9×2.8×0.8mmのTSOT-23-3Sを採用。PPAP(Production Part Approval Process:生産部品承認プロセス)に対応し、車載ICの品質規格AEC-Q100 Grade0にも対応予定だ。主な用途として、車載用DCブラシレスモーター、自動車搭載機器、住宅設備機器、産業機器などを見込んでいる。

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