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突入電流制御対応のデジタルPFCコントローラーSTマイクロ STNRGPF02

STマイクロエレクトロニクスは、デジタルPFCコントローラー「STNRGPF02」を発表した。機械的な突入電流制御機能を搭載し、産業用モーター、家電製品、UPSなど、600W〜6kWのアプリケーションに対応する。

» 2020年07月28日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 STマイクロエレクトロニクスは2020年6月、デジタルPFC(力率改善)コントローラー「STNRGPF02」を発表した。機械的な突入電流制御機能を搭載し、600W〜6kWのアプリケーションに対応する。既に量産中で、TSSOP38パッケージで提供する。1000個購入時の単価は約2.67米ドル。

デジタルPFCコントローラー「STNRGPF02」

 STNRGPF02は、デュアルチャンネルのインタリーブ型ブーストPFCコントローラー。平均電流モード制御を使用し、固定周波数の連続導通モード(CCM)で動作する。内部電流ループはハードウェアアナログ比例積分(PI)補償器で制御し、外部電圧ループはデジタルPIコントローラーで制御するため、高速応答が可能だ。

機械的な突入電流制御機能を搭載

 また、電圧および電流ループをカスケード制御し、総インダクター電流の平均値から出力電圧を調整できる。外部リレーまたはトライアックを使用することで、機械的に突入電流を制御できる。

 プログラム可能なフェーズシェディング、負荷のフィードフォワード、バーストモードに対応し、電力効率の向上に寄与する。保護機能として、熱保護や過電流保護(OCP)、過電圧保護(OVP)、ソフトスタート制御などを搭載し、PFCの状態を示すインジケーターも備える。

 同社のオンライン設計ツール「eDesignSuite」を使うことで、設定や回路設計、外付け部品の選択が容易になる。評価ボード「STEVAL-IPFC02V1」も提供しており、力率が高く、高調波歪率が低い電源開発を支援する。

 主な用途として、産業用モーター、エアコン、家電製品、セルラー通信基地局、通信インフラ、データセンター、無停電電源(UPS)などを見込む。

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