図1の内部電界(誘電分極)は電気双極子モーメント*によって生じます。この双極子モーメント発生の主なメカニズムを表1に示しますが、実際の分極ではいくつかの要因が重なって発生します。セラミックキャパシターでは主として表1(a)の電子分極か、(b)のイオン分極が使われ、(c)の配向分極は誘電体以外にも液晶シャッター、電子レンジでの加熱などに応用されています。
*)電気双極子モーメント:近接した正負の電荷のペアのことを電気双極子と言い、このペアの電荷が作る電界や静電力を電気双極子モーメントと言い、電荷の偏りを表すパラメーターです。
磁性体に常磁性体と強磁性体があるように誘電体にも常誘電体と強誘電体があります。その関係を図5に示しますが図から分かるように強誘電体は焦電性や圧電性も示し、焦電体は圧電特性も示します。各グループの特徴は次のようになります。
元々、電界も磁界も電磁界と呼ばれる電子に起因して起きる場なので相対する用語も多く、表2に誘電体と磁性体の用語を比較します。
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