650V耐圧のスーパージャンクションパワーMOSFET:東芝 DTMOSVIシリーズ
東芝デバイス&ストレージは、650V耐圧のスーパージャンクションパワーMOSFET「DTMOSVI」シリーズの量産出荷を開始した。薄型かつ小型の表面実装TOLLパッケージを採用し、従来から約27%実装面積を縮小している。
東芝デバイス&ストレージは2021年3月、650V耐圧のスーパージャンクションパワーMOSFET「DTMOSVI(ディーティーモスシックス)」シリーズの量産出荷を開始した。データセンターのサーバ電源や太陽光発電パワーコンディショナー、無停電電源装置(UPS)での利用に適している。
DTMOSVIシリーズは、「TK065U65Z」「TK090U65Z」「TK110U65Z」「TK155U65Z」「TK190U65Z」の5種類をラインアップ。9.9×11.68×2.3mmと薄型かつ小型の表面実装TOLLパッケージを採用したことで、既存のD2PAKパッケージと比べて約27%実装面積を縮小させた。
さらに、4端子タイプでゲートドライブ用の信号ソース端子をケルビン接続できるため、パッケージ内ソースワイヤのインダクタンスがもたらすスイッチングへの影響を低減する。これにより、スイッチング速度が高速化し、スイッチング時の発振を抑える。ケルビン接続非対応のTO-247パッケージ品「TK090N65Z」と比べて、ターンオン損失が約68%、ターンオフ損失が約56%低減した。
650V耐圧のスーパージャンクションパワーMOSFET「DTMOSVI」シリーズ
5種それぞれのドレイン電流および最大オン抵抗は、TK065U65Zが38A、65mΩ、TK090U65Zが30A、90mΩ、TK110U65Zが24A、110mΩ、TK155U65Zが18A、155mΩ、TK190U65Zが15A、190mΩになっている。
- 低オン抵抗の100V耐圧NチャンネルパワーMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、48V系車載用途向けの100V耐圧NチャンネルパワーMOSFET「XK1R9F10QB」を発売した。低オン抵抗でスイッチングノイズも少ない。既に量産出荷を開始している。
- 4端子構成パッケージのSiC-MOSFET
三菱電機は、「SiC-MOSFET 1200V-Nシリーズ TO-247-4パッケージ」6品種のサンプル提供を2020年11月に開始する。4端子パッケージ採用により、従来品と比較してスイッチング損失を約30%低減した。
- 最新プロセス採用した80V耐圧NチャネルパワーMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、最新世代プロセスを採用した80V耐圧NチャネルパワーMOSFET「U-MOS X-H」シリーズを発売した。「TPH2R408QM」「TPN19008QM」の2種を用意する。同社の従来品と比較して、ドレインソース間オン抵抗を約40%低減した。
- 車載用40V耐圧NチャンネルパワーMOSFETの新製品
東芝デバイス&ストレージは、車載用40V耐圧NチャンネルパワーMOSFETの新製品「TPHR7904PB」「TPH1R104PB」を発表した。低抵抗で小型のパッケージを採用することで、低オン抵抗特性を実現した。
- 1200V対応、自然冷却のパワーMOSFET
インフィニオン テクノロジーズは、SiCパワーMOSFETファミリー「CoolSiC MOSFET」に1200V用に最適化された新製品を追加した。自然空冷を可能にしたことで冷却ファンや関連設備を不要とし、損失も従来比で最大80%削減できる。
- 低電力損失と高い誤動作耐量を備えるSiC-MOSFET
三菱電機は、パワー半導体の新製品「SiC-MOSFET 1200V-N」シリーズ6品種のサンプル提供を開始する。低電力損失と高い誤動作耐量を両立しており、車載充電器や太陽光発電などの電源システムの低消費電力化、小型化に貢献する。
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