STマイクロエレクトロニクスは、車載用低ドロップアウトのリニアボルテージレギュレーター「L99VR01S」「L99VR01J」を発表した。機能安全のための診断機能や8種の選択可能な出力電圧、高い熱性能を備える。
STマイクロエレクトロニクスは2021年6月、車載用低ドロップアウトのリニアボルテージレギュレーター「L99VR01S」「L99VR01J」を発表した。既に量産中で、1000個購入時の単価は、L99VR01Sが0.28米ドルから、L99VR01Jが0.35米ドルからとなる。
両製品は、ボディーモジュールやジャンクションボックス、計器盤などに最大200mAを供給する。出力電圧は0.8〜5Vの範囲内で8種から選択して設定できる。出力電圧精度は公称値の±2%以内。
入力電圧範囲は2.15〜28Vと広く、バッテリー電圧(VBAT)へ直接接続する用途や、調整済みの電圧を変換するポストレギュレーションにも使用可能。入力は40Vのロードダンプ耐性を備える。
L99VR01Sは標準のSO-8パッケージ品で、イネーブルピンとリセットピンを搭載。高速出力放電や低電圧ロックアウト(UVLO)、サーマルシャットダウン、短絡保護などの安全機能を備える。レギュレーターを無効にした場合の静止電流は1μAで、−40〜+150℃の温度範囲で動作する。
L99VR01JはPowerSSO-12パッケージ品で、短絡電流制限を設定できる。高温警告や出力過電圧状態の表示、ホストマイクロコントローラーの動作状態を診断するプログラマブルな監視機能を備える。動作温度範囲は−40〜+175℃となっている。
両製品ともに、車載用電子部品規格「AEC-Q100」の認証を取得しており、機能安全が求められるアプリケーションの設計を簡素化する。また、自動車用機能安全規格「ISO 26262」の安全性レベル(ASIL)への準拠をサポートする。
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