8×8マルチゾーン対応のToF測距センサー:STマイクロ VL53L5CX
STマイクロエレクトロニクスは、マルチゾーン対応のToF測距センサー「VL53L5CX」を発表した。マルチターゲット検出に対応し、各ゾーンで最大4mの測距範囲、対角63度の視野角を有する。
STマイクロエレクトロニクスは2021年9月、マルチゾーン対応のToF(Time-of-Flight)測距センサー「VL53L5CX」を発表した。既に量産を開始しており、単価は約3.9米ドルとなっている。
最大8×8ゾーンの測距が可能で、マルチターゲット検出に対応する。また、各ゾーンで最大4mの測距範囲、対角63度の視野角を有する。ジェスチャー認識やロボット向け屋内3Dマッピング、貯蔵タンクのレベル検出、液面制御などに適する。
マルチゾーン対応のToF測距センサー「VL53L5CX」
同社のヒストグラム処理を採用し、カバーガラスによるクロストークの影響を軽減しているため、さまざまな種類のフロントパネルに搭載が可能だ。モーションインジケーター機能も搭載しており、対象物の動作の有無を検出できる。
センサーアレイの数はプログラム可能で、高速測距モードでは最大60フレーム/秒、4×4ゾーンで出力できる。ソフトウェア構成により8×8ゾーンの出力に対応するため、ビデオプロジェクターの台形補正やAR(拡張現実)、VR(仮想現実)向けの高精度簡易深度マップを得られる。
サイズは6.4×3.0×1.5mm。赤外線VCSEL(垂直共振器面発光レーザー)エミッターやSPAD(単一光子アバランシェダイオード)内蔵レシーバー、ヒストグラムベースのToF処理エンジンを備える。
なお、VL53L5CX向けに、同社の評価ボード「P-NUCLEO-53L5A1」やソフトウェア拡張パッケージ「X-CUBE-TOF1」が利用可能となっている。
- ToF技術を用いた非接触スイッチ
SCHURTERは、光学式の非接触スイッチ「TTS」シリーズを発表した。ToF技術により信号検出距離が0.02〜60mmとなっており、公共エリアなどでの用途に適する。
- 64の測距ゾーンに対応したToF測距センサー
STマイクロエレクトロニクスは、最大64の測距ゾーン対応のダイレクトToF測距センサーモジュール「VL53L5」を発表した。従来品と比較してタッチフォーカスや複数のターゲット識別などの性能が向上している。
- 小型で広帯域の車載認定LiDARソリューション
Maxim Integrated Productsは、LiDAR向けICとして、高速コンパレーター「MAX40026」および、広帯域幅トランスインピーダンスアンプ「MAX40660」「MAX40661」を発表した。帯域幅は最高490MHzで、128チャンネルに対応する。
- 計測距離最大5m、MEMSベースの超音波ToFセンサー
TDKは、MEMSベースの超音波ToFセンサー「CH-201」を一部の機器メーカー向けに発売した。計測距離が最大5mに拡大されており、開発者は電子機器を設計する際に新機能を付加できる。
- 3D顔認識に対応する3Dイメージセンサーチップ
インフィニオンテクノロジーズは、3Dイメージセンサーチップ「REAL3」ファミリーの新製品として、ToF技術をベースにした3Dイメージセンサーを発表した。スマートフォンの顔認識によるロック解除を容易にする。
- 5ミリ秒で距離を測定できるToF測距センサー
STマイクロエレクトロニクスは2017年2月、5ミリ秒で距離を測定するToF(Time-of-Flight)測距センサー「VL53L1」を発表した。940nmの垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)光源や単一光子アバランシェダイオード(SPAD)光子検出器などを集積した。
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