V2X向けのハードウェアセキュリティモジュール : インフィニオン SLS37 V2X HSM
インフィニオン テクノロジーズは、V2X向けにプラグアンドプレイ対応のハードウェアセキュリティモジュール「SLS37 V2X HSM」を発表した。自動車のテレマティクス制御ユニットや、V2X通信用設備などに適する。
インフィニオン テクノロジーズは2021年10月、V2X(Vehicle-to-Everything)向けに、プラグアンドプレイ対応の「SLS37 V2X HSM(ハードウェアセキュリティモジュール)」を発表した。既に出荷を開始しており、自動車のテレマティクス制御ユニットやロードサイドユニット、V2X通信用インフラストラクチャでの利用を見込む。
V2X向けハードウェアセキュリティモジュール「SLS37 V2X HSM」
SLS37 V2X HSMは、高度なセキュリティと耐タンパー性を備えたMCUをベースにし、テレマティクス制御ユニット内のV2Xアプリケーションに向けたソリューション。メッセージの完全性や真正性、送信者のプライバシーを保護する。
IEEE1609.2およびETSITS 103097に準拠した暗号化機能を備え、鍵の保存や送信メッセージの署名の生成などタスクを絞ることで、ホストプロセッサやアプリケーションソフトウェア、受信メッセージの検証動作などからセキュリティ認証の負担を軽減する。これにより、V2Xホスト環境の性能とセキュリティが両立できる。
32ビットArmコアを搭載し、電源電圧は1.6〜3.6Vで、最大10MHzの高速SPIインタフェースを備える。AEC-Q100に準拠し、欧州で義務化予定のCommon Criteria EAL4+認証を取得済みだ。さらに、SCMS、CCMS、ESPSなど主要な車両認証管理システムに対応する。
車両のパーソナライズ化に対応し、チップ固有の証明書と顧客固有の証明書、鍵のセットを活用したベンダー認証やペアリング、トランスポート保護が可能だ。拡張性も高く、独立したコントローラーとして、それぞれの地域に応じたセキュリティ要件を満たすプラットフォーム開発を支援する。
Qi準拠ワイヤレス充電器用セキュアマイコン
STマイクロエレクトロニクスは、Qi準拠ワイヤレス充電器の認証に貢献するセキュアマイクロコントローラーとして民生機器向けの「STSAFE-A110」と車載機器向けの「STSAFE-V110」を発表した。
車載制御およびセキュリティ向けFPGA
ラティスセミコンダクターは、車載制御アプリケーション向けFPGA「MachXO3LF」およびシステムセキュリティ向けFPGA「MachXO3D」を発表した。両製品ともに、車載用途に向けて−40〜+125℃の拡張動作温度範囲に対応している。
非接触型スマートサービス向けセキュアIC
NXPセミコンダクターズは、非接触型スマートサービス向けの「MIFARE DESFire EV3 IC」を発表した。動作距離の延長や、トランザクション速度の向上により、駐車場での決済やオフィスの入退出用途に、高速で安全な非接触型システムを提供する。
中国向けセルラーV2Xオールインワンモジュール
アルプスアルパインは、セルラーV2Xオールインワンモジュール「UMCC1」シリーズを発表した。中国のGohigh Data Networks Technologyと共同開発したもので、中国市場で展開する。既に量産を開始し、2021年1月には月産20万個を予定している。
V2X車載機器の通信品質評価ソフトウェア
アンリツは、V2X(車車間、路車間通信)車載機器の通信品質を評価するソフトウェア「MX727010A」「MX727050A」「MV727050A」を発売した。日米欧のV2X車載機器の物理層測定と、日本方式のテスト項目評価ができる。
なりすまし検出付き自動車用推測航法モジュール
ユーブロックスは、最高105℃で動作可能な車載グレードの測位向け「NEO-M9Lモジュール」と「M9140-KA-DRチップ」を発表した。推測航法による高度な位置情報と、GNSS信号のなりすまし検出機能を提供する。
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