富士通セミコンダクターメモリソリューションは、12MビットのReRAM「MB85AS12MT」を開発した。2×3mmと小型ながら、大容量、低消費電力のため、補聴器やスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスに適する。
富士通セミコンダクターメモリソリューションは2022年3月、12MビットのReRAM「MB85AS12MT」を開発し、サンプル提供を開始した。
小型デバイスの開発では、ReRAMを使用したくても8Mビットのメモリ容量では足りない、メモリ容量を拡張したいが実装面積に制限がある、といった課題がある。
MB85AS12MTは、2×3mmと小型の11ピンWL-CSPパッケージを採用した不揮発性メモリで、テキストデータを新聞紙で約90ページ分記録できる。また、8ピンSOPと比べると、実装面積を約80%削減できるという。
読み出し電流は平均0.15mA(5MHz動作時)、最大1.0mA(10MHz動作時)と少なく、初期設定データをメモリに書き込んだあと頻繁にデータを読み出すような電池駆動のアプリケーションでは、電池の消耗を最小限にできる。そのため、補聴器やスマートウォッチなど小型のウェアラブルデバイスに適する。
書き換え電流は最大2.5mA(10MHz動作時)、スリープ電流は最大8μA。他に、動作電源電圧が1.6〜3.6V、動作温度範囲が−40〜+85℃となっている。読み出し保証回数は無制限で、書き込み保証回数は50万回だ。
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