エイブリックは、BS端子を備えた1セルバッテリー保護IC「S-82R1」「S-82S1」シリーズの販売を開始した。BS端子により、急速充電中でもバッテリー電圧をモニタリングできる。
エイブリックは2022年6月、BS端子(バッテリー電圧モニター端子)を備えた1セルバッテリー保護IC「S-82R1」「S-82S1」シリーズの販売を開始したと発表した。
同シリーズは、保護回路基板上の電流検出抵抗や充放電制御用FETのオン抵抗による電圧降下の影響を受けずに、急速充電中でも充電システム側からBS端子を介してバッテリー電圧をモニタリングできる。
充放電過電流検出電圧精度は、S-82R1が±1.5mV、S-82S1が±1mV。過電流検出のばらつきを抑制しながら、電流検出抵抗を低減する。また、充電および放電電流値を上げた際も、保護回路基板の発熱を抑制できる。
TH端子(サーミスター接続端子)にNTCサーミスターを接続することで、過熱保護機能を付与できる。使用可能なNTCサーミスターは、100kΩもしくは470kΩ。過熱検出温度は45〜85℃±3℃で、過充電検出電圧が3.50〜4.80V±15mV、過放電検出電圧が2〜3V±50mVとなった。
消費電流は動作時が最大6μAで、パワーダウン時が最大5nA。最大定格は28V、−40〜+85℃の温度範囲で動作する。BS端子とVSS端子間の抵抗は、S-82S1シリーズが50Ω、S-82R1が5kΩとなる(ともに代表値)。
パッケージは、最大1.6×1.6×0.4mmのHSNT-8を採用。スマートフォンやタブレット、スマートウォッチなど向けのリチウムイオン二次電池パックや、リチウムポリマー二次電池パックといった用途に適する。
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