図3左は電源基板を拡大したもので、図3右はハンダ面にダイオードブリッジやIGBTのモジュールが実装されていた。電源基板に11個の出力コンデンサーがあり、18V(2)、5V(2)、15V(2)、14V(4)が生成されていた。4個の電解コンデンサーはリップルが1Vp-pあったので、リップルを改善させるためセラミックコンデンサー(50V10μF)を4個追加してリップルを低減した。
コンデンサーを追加した様子を図4に、対策前後のリップル波形を図5に示す。
モータードライバーでは過電流や過電圧などのモーターの駆動をモニターするアナログ部の誤動作が出やすいのでセラミックコンデンサーを追加した(図4)。オシロスコープで対策の効果を確認した(図5)。リップルは半分程度に改善した。
IGBTモジュールの型番は「6MB30RH060-50」のようだったが、データシートは見つからなかった。念のためIGBTの保護ダイオードを測定した。VA、VB、VC出力の各IGBTの保護ダイオードは、0.3〜0.4Vで6個とも正常。VA、VB、VC出力間の短絡はなく電源基板は正常に動作していると思われた。
電源部には不良はないと思われたので基板を組み上げて通電し、エラー表示を確認した。エラー表示は点灯ではなく、3回点滅する表示だった。3回点滅する表示の意味は取扱説明書には記載されていなかった。ただ、かなり重大なエラー表示であると思われる。
公開されていた支援ソフトをPCにインストールして立ち上げ、通信コネクターとPCを接続してエラー内容を確認した。この続きは次回に報告する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.