キオクシアは、UFS 4.0に対応した組み込み式フラッシュメモリの次世代品を開発した。前世代品と比較して、シーケンシャルライトやランダムライト、ランダムリードが向上している。
キオクシアは2023年5月、UFS 4.0に対応した組み込み式フラッシュメモリの次世代品を開発したと発表した。既に256、512Gバイト品のサンプル出荷を開始していて、同年10月以降に1Tバイト品のサンプル出荷も開始する予定だ。
同社の3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH」とコントローラーをパッケージングしたもので、UFS 3.1との互換性を有する。MIPI M-PHY 5.0とUniPro 2.0に対応。1レーンあたり最大23.2Gビット/秒、デバイスあたり最大46.4Gビット/秒のインタフェース速度をサポートする(理論値)。
512Gバイトの同社従来品「THGJFJT2T85BAT0」と比較して、シーケンシャルライトが約18%、ランダムライトが約30%、ランダムリードが約13%向上した。
HS-LSS(High Speed Link Startup Sequence)をサポートし、デバイスとホストのLink Startupを高速なHS-G1 Rate A(1248Mビット/秒)で処理する。これにより、Link Startupにかかる時間を従来比で約70%短縮する。
セキュリティを要するデータへの読み書きを高速化するAdvanced RPMBや、無効化したセキュリティーデータを消去するRPMB Purgeをサポートした。Ext-IID(Extended Initiator ID)にも対応。UFS 4.0ホストコントローラーのMCQ(Multi Circular Queue)と併用することで、ランダム性能が向上する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.