テキサス・インスツルメンツ(TI)は、電力効率を高めた「100V窒化ガリウム(GaN)パワーステージ」と、高い電力密度を達成した「1.5W絶縁型DC-DCモジュール」の2種類の電力変換デバイス製品を発表した。
テキサス・インスツルメンツ(TI)は2024年3月、電力効率を高めた「100V窒化ガリウム(GaN)パワーステージ」と、高い電力密度を達成した「1.5W絶縁型DC-DCモジュール」の2種類の電力変換デバイス製品を発表した。
100V GaNパワーステージは既に量産を開始していて、1.5W絶縁型DC-DCモジュールは量産前の数量レベルで供給を始めている。
100V GaNパワーステージとして、「LMG2100R044」と「LMG3100R017」の2製品を開発した。両面冷却パッケージ技術を採用し放熱特性を向上させた。これにより熱設計を簡素化でき、中電圧向けとして最高クラスの1.5kW/in3という電力密度を実現した。
両製品を用いることで、電源ソリューションのサイズを40%以上小型化できるとする。また、シリコンベースの素子を用いた場合に比べ、スイッチング損失を50%低減すると同時に、出力容量やゲートドライブ損失の低減により、システム効率を98%以上も向上させることができるという。
1.5W絶縁型DC-DCモジュール製品として、「UCC33420」と「UCC33420-Q1」を用意した。ディスクリート部品で構成する場合に比べ、電力密度は8倍以上となる。競合モジュール品と比べても、電力密度は3倍以上だという。パッケージは外形寸法が4×5mmのVSONで供給する。
また、少ない部品点数と簡単なフィルター設計で、EMI規格の「CISPR 32」や「CISPR 25」などに準拠できる。さらに、トランス内蔵技術を用いることで、外部トランスを不要にした。これによって、回路サイズを大幅に小型化でき、部品点数も半減できるという。
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