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そもそもマイコンとは何? 分かりやすく教えてQ&Aで学ぶマイコン講座(94)(4/6 ページ)

» 2024年08月27日 10時00分 公開

実際の製品でマイコンが担う役割

 次に、血圧計を例にマイコンの仕事をもう少し詳しく解説します。血圧計には、マイコンの機能が多く活用されているため、事例として好材料です。

 図5に、血圧計の電気回路の例を示しました。実際に血圧計を使う時の操作の流れに沿って、マイコンの仕事を説明していきます。

<strong>図5:血圧計の電気回路</strong> 図5:血圧計の電気回路[クリックで拡大]

 操作とマイコン回路の対応が分かるように、図中に同じ番号をつけておきましたので参考にしてください。

  1. 電源を入れる(電源スイッチを押す)
  2. 測定する人の情報(年齢や性別など)を押しボタンを使って入力
    マイコンは、どのボタンが押されたかを検知
  3. 測定開始ボタンを押すと測定開始
  4. モーターが作動し、バンド部に空気を送る
    マイコンはドライバー(トランジスタなど)に信号を送り、ドライバーがその信号に従ってモーターを駆動
  5. 心音センサーが、心音の変化をモニタリング
    心音センサーの信号が電圧に変換され、マイコンが変換後の電圧を測定
  6. 心音センサーから読み取った情報に応じて、エアーバルブを調整
    マイコンはドライバー(トランジスタなど)に信号を送り、ドライバーがその信号に従ってエアーバルブを調節
  7. 測定が終わると『お知らせ音』を出してユーザーに通知
    マイコンがお知らせ音を発生させる
  8. 測定結果を液晶ディスプレイ(LCD)に表示
    マイコンが血圧値をLCDに表示
  9. 測定結果を記憶デバイス(EEPROM)に格納
    マイコンが通信機能を使って、EEPROMにデータを送信
  10. ハイエンドの製品であれば、測定した結果を高度なデータ分析などに使えるようにPCに送信
  11. 測定していない時は、時刻をLCDに表示
    マイコンが時刻を計測し、表示
  12. 電池残量を定期的にチェック
    マイコンが電源電圧を定期的に測定

 上記の操作は、全て1つのマイコンで制御(操作)できます。

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