そもそもマイコンとは何? 分かりやすく教えて:Q&Aで学ぶマイコン講座(94)(4/6 ページ)
次に、血圧計を例にマイコンの仕事をもう少し詳しく解説します。血圧計には、マイコンの機能が多く活用されているため、事例として好材料です。
図5に、血圧計の電気回路の例を示しました。実際に血圧計を使う時の操作の流れに沿って、マイコンの仕事を説明していきます。
図5:血圧計の電気回路[クリックで拡大]
操作とマイコン回路の対応が分かるように、図中に同じ番号をつけておきましたので参考にしてください。
- 電源を入れる(電源スイッチを押す)
- 測定する人の情報(年齢や性別など)を押しボタンを使って入力
マイコンは、どのボタンが押されたかを検知
- 測定開始ボタンを押すと測定開始
- モーターが作動し、バンド部に空気を送る
マイコンはドライバー(トランジスタなど)に信号を送り、ドライバーがその信号に従ってモーターを駆動
- 心音センサーが、心音の変化をモニタリング
心音センサーの信号が電圧に変換され、マイコンが変換後の電圧を測定
- 心音センサーから読み取った情報に応じて、エアーバルブを調整
マイコンはドライバー(トランジスタなど)に信号を送り、ドライバーがその信号に従ってエアーバルブを調節
- 測定が終わると『お知らせ音』を出してユーザーに通知
マイコンがお知らせ音を発生させる
- 測定結果を液晶ディスプレイ(LCD)に表示
マイコンが血圧値をLCDに表示
- 測定結果を記憶デバイス(EEPROM)に格納
マイコンが通信機能を使って、EEPROMにデータを送信
- ハイエンドの製品であれば、測定した結果を高度なデータ分析などに使えるようにPCに送信
- 測定していない時は、時刻をLCDに表示
マイコンが時刻を計測し、表示
- 電池残量を定期的にチェック
マイコンが電源電圧を定期的に測定
上記の操作は、全て1つのマイコンで制御(操作)できます。
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