ロームは、汎用チップ抵抗器「MCRx」シリーズを発表した。高電力タイプの「MCRS」シリーズと低抵抗タイプの「MCRL」シリーズを展開する。MCRSシリーズは、同等定格電力で従来よりワンサイズ小型化できる。
ロームは2024年11月、汎用チップ抵抗器「MCRxシリーズ」を発表した。高電力タイプの「MCRS」シリーズと、低抵抗かつ高電力タイプの「MCRL」シリーズで構成される。既に販売を開始していて、サンプル価格は「MCR100L」が1個120円(税別)だ。
MCRSシリーズは、素子内部構造を改善し、新材料を採用したことで、定格電力や温度特性(抵抗温度係数)が向上している。1005サイズ〜6432サイズをそろえていて、同社従来品と同じ定格電力であれば、ワンサイズ下の製品が使用可能になった。
MCRLシリーズは、MCRSシリーズの低抵抗タイプで、電流検出での用途に適している。2012サイズ〜6432サイズを展開する。
両シリーズともに車載向け電子部品規格「AEC-Q200」に準拠する。使用温度範囲は−55〜+155℃。サーバや基地局などの通信インフラ、FA機器、長寿命の産業機器などにも適する。
同社は月産10億個の体制で順次供給を開始し、需要に応じて生産能力の拡充も検討する。今後は、+155℃に対応した0603サイズ品や、よりコンパクトな完全鉛フリーの0402サイズ品の開発も予定している。
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