マイクロプロセッサを使用した基板レイアウト作成時の重要なポイントについて、比較的回路構成がシンプルなSTマイクロエレクトロニクス(以下、ST)のエントリー向けマイクロプロセッサ「STM32MP13シリーズ」を例に説明します。
特性インピーダンス | 用途 | 信号名の例 |
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シングルエンド50Ω | SDカード/eMMC | SDMMC1_D0-8 SDMMC1_CK SDMMC2_D0-8 SDMMC2_CK |
DCMI(デジタルカメラインタフェース) | DCMI_PIXCLK DCMI_D0-8 DCMI_HSYNC DCMI_VSYNC |
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パラレルRGB(ディスプレイ接続部) | LCD_CLK LCD_R0-7 LCD_G0-7 LCD_B0-7 |
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SWD(デバッガ接続用インタフェース) | T_SWO T_SWDIO T_SWCLK |
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シングルエンド55Ω | DDRメモリのDQ信号 | DDR_DQ0-15 |
差動100Ω | DDRメモリのクロック信号 DDRメモリのDQS信号 |
DR_CLK_P DDR_CLK_N DDR_DQS0_P DDR_DQS0_N DDR_DQS1_P DDR_DQS1_N |
EthernetのPHY用ICとEthernetのパルストランスの接続部 | TD1_P TD1_N RD1_P RD1_N |
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MIPI CSI-2(カメラシリアルインタフェース) | CLK_P CLK_N DATA1_P DATA1_N DATA2_P DATA2_N |
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差動90Ω | USB High speedの差動信号ライン | USB_D1_P USB_D1_N USB_D2_P USB_D2_N |
マイクロプロセッサのパッケージのボール間ピッチや、より高密度な基板を設計したいかどうかによって、使用する基板の層数がかわります。
基板作成に当たり、レーザーによるビア加工やマイクロブラインドビア、埋め込みビアの要否を確認します。レーザーによるビア加工やマイクロブラインドビア、埋め込みビアを要する基板を「High Density Interconnect(HDI)」基板と呼びます。HDI基板は、通常の基板に比べてコストが割高です。基板の製造コストを抑えたい場合には、必要な基板層数が4層で済み、割高なHDI基板を必要としないパッケージのマイクロプロセッサを選択します。
STM32MP13シリーズは、ボール間ピッチを小さくして基板面積の最小化を優先するか、ボール間ピッチを大きくして基板コストを優先するかをユーザーが選べるように、ボール間ピッチの異なるパッケージで提供されています(表1)
製品ライン | 製品型番 | パッケージ | ボール間ピッチ | 必要な基板層数 | HDI基板 |
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STM32MP13シリーズ | STM32MP13xxAEx | LFBGA289(14x14mm) | 0.8mm | 4 | 不要 |
STM32MP13xxAGx | TFBGA289(9x9mm) | 0.5mm | 6 | 必要 | |
STM32MP13xxAFx | TFBGA320(11x11mm) | 0.5mm | 6 | 必要 | |
表1:STM32MP13シリーズのボール間ピッチの違いと必要な基板層数/HDI基板要否 |
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