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ステップアップ形DC/DCコンバーターの設計(6)チョーク電流連続時の充電モードたった2つの式で始めるDC/DCコンバーターの設計(13)(3/4 ページ)

» 2025年01月21日 11時00分 公開

モードIIの各部電流波形

 図2から分かるように放電電荷の波形が五角形なので放電電荷の面積(=Q)を計算で求めると式が複雑になります。ここではキャパシターの充電波形からリップル電圧を求めます(定常状態では充電電荷=放電電荷です)。

図2 図2:モードIIの電圧・電流

 電流連続モードですからチョーク電流ILはtoff期間中に2式のΔIだけ変動します。

2式再掲

 したがってチョーク電流の最大値ILPは平均ILにΔIの1/2を加えた4式になります。

4式

このILPからターンオフと同時に

式E

の傾きでILは変化し、時刻tcでILがIoに達すると同時にキャパシターへの充電が終わります。この時のチョーク電流の変化幅ΔIpは(ILP−Io)です。
 ΔIとΔIpは比例関係(ΔI/toff=ΔIp/tc)ですからΔIpは次の式に置き換えができます。

式F

 この式にILPを表わす4式を代入すると次式が得られます。

式G

 この式をtcについて解くと5式が得られます。

5式

この5式

式H

を代入すると6式が得られます。

6式

【計算例】
 6式にL=55.5uH、Io=0.3A、Vcc=10V、δ=0.333、f=100kを代入すると

式I

となり図1(b)の値とほぼ一致します。
 またIo=0.6Aの時、tc=6.67μs(=toff)になりモードI、IIの臨界になります。

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