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省電力で低コストな1200V SiC搭載パワーモジュール、オンセミ「M3 SiC」技術を採用

オンセミは、1200V SiC MOSFETベースのインテリジェントパワーモジュール「SPM31」を発表した。ハイサイドゲートドライバーやLVIC、6つのSiC MOSFET、温度センサーで構成される。

» 2025年04月10日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 オンセミは2025年3月、1200V SiC MOSFETベースのインテリジェントパワーモジュール「SPM31」を発表した。40~70Aの複数の電流定格を提供する。

 同製品は、独立したハイサイドゲートドライバーや低電圧集積回路(LVIC)、6つのSiC MOSFET、温度センサーで構成される。低損失で短絡定格のSiCを用いたことで、火災や感電につながる重大な機器および部品の故障リスクを低減する。

1200V SiC MOSFETベースのIPM「SPM31」 出所:オン・セミコンダクター

M3 SiC技術を採用

 チップサイズを縮小する同社の「M3 SiC」技術を採用。短絡耐量時間(SCWT)性能が向上するため、ハードスイッチングに対応できる。また、制御アルゴリズムを柔軟に選択可能とすべく、下側のレグに個別のソース接続を有する三相ブリッジを採用した。

 他に、低電圧時のデバイス損傷を防ぐ低電圧保護(UVP)を搭載した。機器保護や安全性の向上、ノイズ低減に向けて、シングル接地電源を採用。安全規格のUL認証を取得している。

 同社発表によると、70%の負荷で500Wの電力損失が生じるIGBTパワー統合モジュール(PIM)を用いたシステムソリューションに比べ、同製品を用いることでECファン1台あたりの年間エネルギー消費量およびコストが52%低減するという。

 AIデータセンターの電子整流(EC)ファン、業務用空調制御システム、ヒートポンプ、サーボモーター、ロボティクス、可変周波数ドライブ(VFD)、三相インバータードライブといった用途に適する。

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