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±6.5mVの過充電検出が可能な1セルLIB保護IC、日清紡マイクロハイサイドFET駆動タイプ

日清紡マイクロデバイスは、過充電を±6.5mVの高精度で検出できる1セルリチウムイオン電池保護ICのハイサイドFET駆動タイプ「NB7123」シリーズと、ローサイドFET駆動タイプ「NB7130」シリーズを発売する。

» 2025年07月11日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 日清紡マイクロデバイスは2025年6月、過充電を±6.5mVの高精度で検出できる1セルリチウムイオン電池保護ICのハイサイドFET駆動タイプ「NB7123」シリーズを発売した。同年10月に、ローサイドFET駆動タイプの「NB7130」シリーズも発売する。

「NB7123」シリーズ 出所:日清紡マイクロデバイス

 過充電検出機能に優れ、セル検出電圧範囲はNB7123シリーズで4.3〜4.7V、NB7130シリーズで4.3〜4.8V。25℃精度は±6.5mVで、−20℃〜60℃精度で±8mV。充電電圧が上昇する傾向にある中、高精度化により安全性の向上につながる。

放電過電流検出、過放電検出なども高精度

 充放電過電流や負荷短絡の検出機能も備える。NB7123シリーズでは、放電過電流の検出電圧範囲が0.006〜0.040V、精度は±1.0mV。充電過電流は−0.006〜−0.050Vの電圧範囲で検出し、精度は±1.0mVだ。負荷短絡の検出電圧範囲は0.020〜0.100Vで、精度は±1.0mVだ。

「NB7130」シリーズ 出所:日清紡マイクロデバイス

 NB7130シリーズは、放電過電流の検出電圧範囲が0.006〜0.050V、精度は±0.75mV。充電過電流は−0.006〜−0.050Vの電圧範囲で検出し、精度は±0.75mV。負荷短絡の検出電圧範囲が0.020〜0.080Vにおいては精度±1.0mV、0.081〜0.125Vにおいては精度±2.0mVだ。より低電圧まで過電流を検出し、精度を上げることでセンス抵抗の低抵抗化が可能になり、基板の発熱や電池パックのインピーダンスを低減できる。

 過放電のセル検出電圧範囲は2.0〜3.0Vで、精度は±17mV。電池容量を下限付近まで使用可能になり、電池の使用時間を増加できる。0V充電禁止電圧は、設定範囲が1.20〜2.00V、精度が±20mV。高温温度検出の設定温度範囲は40〜85℃、精度は±2℃。異常な温度から電池パックを精度よく保護する。−40〜105℃の周囲温度範囲で動作し、高温環境下でも正常な保護動作が可能になる。

 NB7123シリーズはWLCSP-8-ZA2で1.66×1.08×0.38mm、NB7130シリーズはWLCSP-8-ZA1で1.65×0.97×0.40mmという超小型パッケージを採用した。月産規模は、それぞれ500万個と1000万個を予定。1000個購入時の参考単価(税込)は、NB7123シリーズが121円、NB7130シリーズが110円だ。

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