放射・伝搬ノイズがEMI規格に適合していても、各種アナログ特性に影響を及ぼすことで特性を劣化させてしまうケースがあります。
これらは、主にデジタル回路(デジタル的に動作するDCDCコンバータ等を含む)で発生するノイズが、アナログ回路の特性に影響するケースが大半を占めます。今後の連載では、これらに関する事例や対策について紹介したいと思います。
EMIで頻出する単位として、以下の4つがあります。
物体が放射している電界・磁界はアンテナで取得するため、[dBμV]・[dBμA]に加えて[/m]という単位を付加し、アンテナを用いた計測である事を示しています。電界→電圧変換はアンテナの実効波長やアンテナ利得を加味し、また磁界→電流変換はアンテナの係数を加味して計算します。
これらのことから、電界は電圧起因、磁界は電流起因を表していることが分かります。
[dB]は入力と出力の比率でよく使われ、ある物理量と基準となる量の比を表します。これは増幅もしくは減衰の比が大きい数値(10の乗数)となり、常用対数で表記されます。
[dBμV]や[dBμA]はdBを用いて表される電圧と電流の単位で、基準値が1[μV]、1[μA]になります。
参考までにFMラジオの場合は、
の入力信号が音声に変換されるのですが、このFMは信号に対する感度が高く、ノイズの影響を受けやすい、という性質があります。
私も過去に評価基板を作成し特性を測ったところ、ノイズによって全く特性が取れないポイントが何点かございました。多少のEMIノイズであれば、基板の配線パターンの工夫やバイパスコンデンサの配置、部品の付加等によってある程度低減出来ます。EMIノイズが大きい場合は、EMI規格に準拠しない等の厄介な問題を引き起こし得るため、特に注意が必要です。
EMIの対策は後回しにしよう・・・といった話を聞く事があるかと思いますが、EMIに関しては、あらかじめその重要性や起こり得る問題を理解し、開発や設計の上流段階から検討を行い、対策を盛り込む事が非常に重要です。対策を後回しにしてしまうことで、EMI規格に準拠しない、所望の特性が得られない、等の諸問題によって手戻り作業が発生してしまい、製品開発に大きな遅延が生じてしまう事が考えられます。
今回は、EMIとは何かと、EMIが引き起こす問題について説明しました。リョーサンテクラボには、EMI以外にもさまざまなテーマのコンテンツを掲載していますので、のぞいてみてください。
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