前回までは、単純にクロック発振機能のみを有する水晶発振器について解説してきた。今回は、まず、より応用的な例として、水晶発振モジュールについて説明する。具体的には、低消費電力モードやクロックのオン/オフ機能などについて、実使用にあたって知っておくべき事柄をまとめる。最後に、水晶発振器を利用した応用回路例を2つ示し、本連載の締めくくりとする。
前回までに、水晶発振器の特性を決定づける水晶振動子と発振回路の基本、ならびに水晶発振器の特性項目(仕様)について説明した。今回は、水晶発振器の使い方の基本について解説する。トラブルを発生させることなく水晶発振器を使いこなすためには何を知っておくべきなのか、そのポイントをまとめてみたい。
前回は水晶発振器の基本となる水晶振動子と発振回路の基本について解説した。今回からは、本題である水晶発振器について解説を進めることにする。まず最初に、水晶発振器の種類と基本的な内部構造について説明する。その上で、実際の設計に水晶発振器を適用するために理解しておくべき、各種特性項目について解説する。
民生用機器、産業用機器といった用途を問わず、電子回路では、クロック信号が重要な役割を果たしている。その信号源として用いられるのが水晶振動子や、同振動子を用いて構成した水晶発振器である。本稿では、この水晶発振器の仕様や使い方について4回にわたって解説する。今回はその第1回目として、水晶発振器のベースとなる水晶振動子について詳しく解説する。