ロームは2014年12月、スマートフォンなどのディスプレイ搭載機器向けカラーセンサーとして、暗い光学窓が使用できる「BH1745NUC」を発表した。
ロームは2014年12月17日、スマートフォンなどのディスプレイ搭載機器向けカラーセンサー(周囲光の色などを検知する照度センサー)として、従来品よりも赤外線から受ける影響を1/10以下に低減した「BH1745NUC」を発表した。赤外線の影響が小さいため、透過率の低い(暗い)光学窓を使用することが可能になり、スマートフォンなどの筐体デザインの柔軟性を高める。既にサンプル出荷済みで、サンプル価格は300円(税別)。量産は2015年4月から月産50万個体制で実施する予定。
スマートフォンやタブレット端末などディスプレイ搭載機器は、周囲のRGB成分を分析して自動でディスプレイ画像を調整したり、照度に応じてディスプレイのバックライトを調光したりする目的で、カラーセンサーの搭載が始まっている。
ただ、従来のカラーセンサーは、RGBなどの可視光をしっかりと検知するため、透過率の高い透明の光学窓を使用する必要があった。透過率の低い光学窓を使用した場合、可視光が通りにくくなり、結果として可視光の情報が赤外線の情報に埋もれてしまい正確な検知が行えなかった。
これに対し新製品は、ローム独自の赤外線除去技術と演算方式を適用することで、「業界最高の赤外線除去特性を実現した」とし、従来品よりも赤外線の影響を1/10以下に低減。これにより、透過率の低い光学窓を使用することも可能になり、筐体のデザイン性を比較的、損なわない光学窓を採用することができるようになる。
電源電圧範囲は、2.3〜3.6V、最高感度は0.005lx/step。動作時消費電流は130μA(典型値)となっている。
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