小型電源回路設計のためのSIMPLE SWITCHERナノ・モジュールを発表:日本TI LMZ21700など
日本テキサス・インスツルメンツは、小型電源回路設計のための「SIMPLE SWITCHERナノ・パワー・モジュール」4種を発表した。低EMIで、全動作範囲で効果的な電源管理を可能にした。
日本テキサス・インスツルメンツは2015年2月、小型電源回路設計のための「SIMPLE SWITCHERナノ・パワー・モジュール」を発表した。ラインアップは、入力電圧17Vの「LMZ21700」「LMZ21701」と入力電圧5Vの「LMZ20501」「LMZ20502」の4種類で、産業、通信、企業用システム向けとなる。
今回開発されたパワー・モジュールの基板実装面積は、最小30mm2で、ディスクリート製品と比べて40%低減した。部品点数が少ないため、設計の簡素化とシステムの信頼性向上に貢献できる。
新製品のイメージ
低EMIで、CISPR 22(Class B)放射/伝導電磁妨害規格に準拠し、全動作範囲で効果的な電源管理を可能にした。出力リップルは10mVpp未満で、ノイズに敏感な電源レールに対応できる。パワーグッド・ピンを使用することで、複数電源レールのシーケンシングを容易にした。
出力電流はLMZ21700が0.65A、LMZ21701/LMZ20501が1A、LMZ20502が2Aで、動作温度範囲はいずれも−40〜125℃。1000個受注時の参考価格は、LMZ21700が1.55米ドル、LMZ21701が1.75米ドル、LMZ20501/LMZ20502が1.90米ドルとなる。
- スマートメーターの低消費電力設計
世界規模で電力消費を削減し、電力使用量と請求情報を簡単に収集できると同時に、利用者が再生可能な電力買い取り制度の恩恵を享受するために、スマートメーターを本格展開することは重要な一歩です。ただし、スマートメーターの設計には標準が存在せず、設計が異なると電力供給方式も異なります。本稿は、スマートメーターの電源設計者が直面するいくつかの課題について考察し、ソリューションを紹介します。
- Thunderbolt対応のDC-DC電源IC、バスパワード周辺機器の電源設計を容易に
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)の「TPS65980」は、高速汎用データ伝送技術「Thunderbolt」対応製品の電源設計を容易とするDC-DCスイッチングレギュレータICである。HDDやSSDなど、PC本体からUSBケーブルなどを介して供給された電力で動作させるバスパワード周辺機器などの用途に向ける。
- いまさらだけど電気・電源についておさらいしよう
【超入門記事です】電源の良しあしは、回路全体の動作の安定性や精度を左右する……。本連載では、電気のお話からはじまり、電源、電源回路の基本的な考え方と、その設計に必要となる基礎知識についてイチから解説する。
- 電源回路に隠れた設計不良、出力側だけじゃなく入力側にもご注意!
DC-DCコンバータの性能改善が著しい。半導体メーカーが優れた制御ICを数多く開発しているからだ。そうしたメーカーは詳しい技術資料も提供しているので、ともすれば設計者は「DC-DCは簡単だ」と錯覚してしまう。しかし、技術資料をよく理解した上で設計に取り組まなければ、思わぬ落とし穴にはまってしまう危険性がある。
- ファンに振り回された!?――ユニット電源の修理(1)
今回は国産のユニット電源の修理例を報告する。電源の故障は設計不良が原因の場合が多い。だが今回の修理は、非常に良い設計の電源で、いつもと少し違った故障原因が潜んでいるようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.