バックアップ機能を備えた低コストEERAM:マイクロチップ 48L640、48L256、48L512、48LM01
マイクロチップ・テクノロジーは、従来のシリアルNVRAMに対してコストを最大25%カットできるSPI EERAMメモリ製品ファミリーを発表した。電源供給が中断しても、外付けバッテリーなしでSRAMの内容を保持できる。
マイクロチップ・テクノロジーは2019年12月、従来のシリアルNVRAMに比べてコストを最大25%削減できる、SPI EERAMメモリ製品ファミリーを発表した。価格は、64Kバイトの「48L640」が1万個単位の購入で、1個0.7米ドルからとなっている。
SPI EERAMメモリ製品ファミリーのイメージ
EERAMはスタンドアロンの不揮発性RAMで、電力供給の中断を検出した場合は、SRAMのデータを不揮発性ストレージに自動的に書き込む。その後、電力供給が回復すると保存データをSRAMに書き戻すため、電源供給が中断しても、外付けバッテリーなしでSRAMの内容を保持できる。
今回発表の製品ファミリーには、業界で広く使われている、信頼性に優れたCMOSおよびフラッシュプロセスを使用している。特殊なプロセスを用いた代替ソリューションのように高いコストを必要としないため、EERAMを低コストで提供可能になった。
64Kバイトの48L640のほか、256Kバイトの「48L256」、512Kバイトの「48L512」、1Mバイトの「48LM01」の4種を用意する。いずれもインタフェースとしてSPIを備えており、8ピンSOIC、SOIJ、DFNパッケージで提供される。
4種の主な仕様は、動作電圧が2.7〜3.6V、最大動作電流5mA、最大スタンバイ電流500μA、最大休止電流は3μAだ。ページサイズは1バイトで、SPIは最大66MHz。温度範囲−40〜+85℃で動作する。20℃でのデータ保持期間は100年、最低10万回のバックアップが可能だ。
- 動作電圧範囲2.7〜4.5Vの単線式2ピンEEPROM
マイクロチップ・テクノロジーは、2.7〜4.5Vの動作電圧に対応する、単線式2ピンEEPROM「AT21CS11」を発表した。1KビットのEEPROMメモリ(256ビット×4セクタ)、64ビットのシリアル番号、128ビットの追跡用メモリを集積している。
- 2D GPUと最大32MバイトのDDR2メモリ内蔵MCU
マイクロチップ・テクノロジーは、2D GPUと最大32MバイトのDDR2メモリを内蔵した32ビットマイコン「PIC32MZ DA」ファミリーを発表した。DDR2メモリを内蔵したことで、スループットが2倍に向上した。
- 1チップで実現した疑似ランダム雑音発生源
米Microchip Technologyの1チップマイコン「12C508」を使って疑似ランダム雑音シーケンスを発生させる方法がある。今回の記事では、ループ当たりの必要マシンサイクルを最小限に抑えられるアプローチを説明する。
- 最大125℃の高温動作を保証する2MビットFRAM
富士通セミコンダクターは、最大125℃での動作を保証する、2Mビット(256K×8ビット)FRAM「MB85RS2MTY」を発表した。−40〜+125℃の温度範囲で動作し、EEPROMの約1000万倍となる10兆回の書き換え回数を保証する。
- リアルタイムデータログに適した4MビットFRAM
富士通セミコンダクターは、4Mビットの不揮発性FRAM「MB85RS4MT」を発表した。10兆回の書き換えが可能で、高速での書き込み、低消費電力を特長とする。
- 温度上限を40℃拡大し125℃の高温に対応したFRAM
富士通セミコンダクターは、125℃の高温環境下でも動作する128KビットFRAM「MB85RS128TY」と256KビットFRAM「MB85RS256TY」を開発した。従来のFRAM製品に比べ、温度上限を40℃拡大している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.