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ユニバーサルカウンターの構造や仕様の見方ユニバーサルカウンターの基礎知識(2)(1/8 ページ)

ユニバーサルカウンターについて解説する第2回。今回は、「ユニバーサルカウンターの構造」「ユニバーサルカウンターの仕様の見方」について説明する。

» 2020年10月13日 11時00分 公開
[TechEyesOnline]
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 本記事は、計測器専門の情報サイト「TechEyesOnline」から転載しています。

ユニバーサルカウンターの構造

 さまざまな機能を持っているユニバーサルカウンターを理解するためには、内部の構造を知っておくことが必要である。

ブロック図

 岩崎通信機のユニバーサルカウンターSC-7217Aのブロック図を下記に示す。

図1:ユニバーサルカウンターSC-7217Aのブロック図 提供:岩崎通信機
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 入力にはさまざまな時間パラメータを測定するためのA入力とB入力と、高い周波数までの信号を測定するためのC入力が用意されている。この製品では、C入力にバースト信号の周波数を測定するための機能が備わっている。また、この製品ではユニバーサルカウンターを駆動している交流電源の周波数を測る特徴的な機能がある。

 ユニバーサルカウンターはラックに組み込まれて利用されることがあるため、この製品では背面から信号入力ができるようにA入力、B入力、C入力は前面と背面のパネルに端子に用意されている。

2つの周波数カウント方式

 周波数を測定する方法には2つの方式があり、測定される周波数によって自動的に切り替えられる。

図2:2つの周波数カウント方式の動作原理図

 周波数カウンターが登場したときに考えられたのは、ダイレクトカウント方式である。ダイレクトカウント方式は、入力された波形を設定したゲート時間でカウントする方式である。例えば、20MHzの入力信号finをゲート時間1ミリ秒で測定した場合は20×103個のパルスがカウントされるため、下記の式によって20MHzの測定結果を得ることができる。

fin=(入力信号のカウント数)/(ゲート時間(秒))=20×103 / 1×10-3Hz=20MHz

 その後に登場したのがレシプロカルカウント方式で、入力された波形もしくは入力された波形を分周した波形を既知の周波数の発振器を使って周期を測定する方法である。例えば、2kHzの入力信号finを2分周して、その信号を既知の10MHzクロックで周期を測定すると、10MHz(10×106Hz)クロックは104カウントされるため、下記の式によって2kHzの測定結果を得ることができる。

fin=(分周比)/(カウント数)×クロック周波数=2/104×10×106=2×103Hz=2kHz

 ダイレクトカウント方式は簡単な仕組みで周波数を測定できるが、周波数が低くなると有効桁数が減少する特性を持っている。一方、レシプロカルカウント方式は仕組みが複雑になるが、低い周波数でも高い有効桁数を得ることができる。

図3:2つのカウント方式での入力周波数と有効桁数の関係

 ユニバーサルカウンターでは高い有効桁数が表示できるように、低周波ではレシプロカルカウント方式、高周波ではダイレクトカウント方式となるように動作を変えて周波数測定を行っている。

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