次に主電源の制御ICのMB3759の動作を確認した。図4に示す。
図4中央にあるのが制御ICのMB3759だ。電源端子を確認したが電圧は印加されていなかった。AC100V電源には接続されていないようだ。太陽電池の電源コネクターに26Vを印加したが、電圧が大型リレーの接点で切れていたので、ジャンパー線で接点を短絡し、仮接続すると制御ICに電源が供給され、動作を開始した。これで制御基板へ電源が供給できる。しかし、電源基板単体ではパワコンの動作がよく理解できないので、制御基板を接続して確認することにした。
制御基板のコネクターを電源基板に接続し、ハンダ面のリレーの接点を仮ジャンパーしてAC100VとDC26Vを供給した。図5に示す。
図5左は制御基板で、赤色LEDとセグメント表示が点灯した。7セグメントは「F1」と「F6」の表示だった。図5右はハンダ面のリレー接点の仮ジャンパーだ。「F1」と「F6」のエラー表示の意味を依頼者へ再確認したら、パネルの裏に表示されていた。「F1」がAC電圧低下、「F6」が出力電圧低下のエラー表示だった。エラー表示の説明図を図6に示す。
AC100VとDC26Vの電源を投入したまま、メッセンジャーで依頼者へパワコンの修理の進捗状況を報告して、10分後にパワコンを置いている部屋へ戻ると、なんとパワコンのエラー表示は消えて、パワコンが正常に動作していた。続きは次回に報告する。
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