リード型水晶振動子は図4の構造図に示す次のような部品から成っています。
現在、多く使われている2つのカットモードの概略は表2のようになります。時計用の+1°Xカットは図2に示すように、X軸を中心にXY平面を反時計方向へ1°回転させた面から切り出したものです。0〜2°偏角のカットが主に用いられます。
[4]特許4219737
[5]日本時計学会誌 No150(1994) 時計用振動子の現状と展望から筆者編集
次回は水晶共振子を発振回路に用いた場合の注意点などについて説明をしたいと思います。
加藤 博二(かとう ひろじ)
1951年生まれ。1972年に松下電器産業(現パナソニック)に入社し、電子部品の市場品質担当を経た後、電源装置の開発・設計業務を担当。1979年からSPICEを独力で習得し、後日その経験を生かして、SPICE、有限要素法、熱流体解析ツールなどの数値解析ツールを活用した電源装置の設計手法の開発・導入に従事した。現在は、CAEコンサルタントSifoenのプロジェクト代表として、NPO法人「CAE懇話会」の解析塾のSPICEコースを担当するとともに、Webサイト「Sifoen」において、在職中の経験を基に、電子部品の構造とその使用方法、SPICE用モデルのモデリング手法、電源装置の設計手法、熱設計入門、有限要素法のキーポイントなどを、“分かって設計する”シリーズとして公開している。
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