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光スペクトラムアナライザーの構造と基本仕様光スペクトラムアナライザーの基礎知識(2)(2/9 ページ)

» 2022年06月23日 10時00分 公開
[TechEyesOnline]

モノクロメーターとポリクロメーター

 モノクロメーターは、回折格子を回転することによって光センサー(1つのフォトダイオード)に入力される波長を選択できるようになっている。回折格子を回転させるモーターの制御が、測定波長性能に影響してくる。モノクロメーターは機械的な精度や動作の再現性が要求され、高精度な光スペクトラムアナライザーなど比較的高額な測定器に採用されている。

図3:モノクロメーターの構造[クリックで拡大]

 ポリクロメーターは、回折格子を固定して複数のセンサーを持つリニアイメージセンサーによって構成されている。可動部分がないため、コンパクトな光スペクトラムアナライザーを作れる。ただし、複数のセンサーを使うため、センサーの特性のばらつきが生じる。また、1つのセンサーの大きさによって波長分解能が決まるため、高分解能な測定には向かない。

図4:ポリクロメーターの構造[クリックで拡大]

 ポリクロメーターを使った光スペクトラムアナライザーはコンパクトであるため、装置に組み込む用途にも使われる。下図に示す分光装置は、光ファイバー通信設備に組み込んで使われる。

図5:ポリクロメーターを使ったWDMモニター(WD100、横河電機)[クリックで拡大] 出所:WDMモニター WD100(横河技報、Vol.44 No.1、2000年)

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