赤、緑、青の可視光マイクロLEDチップを開発 : ナイトライド・セミコンダクター INGaNマイクロチップ
ナイトライド・セミコンダクターは、赤、緑、青の3種のINGaNマイクロLEDチップの量産技術を開発した。これら3色にUVを加えた4種の波長のマイクロLEDチップについて、お試しキットを販売する。
ナイトライド・セミコンダクターは2022年10月、赤、緑、青の3種のINGaN(インジウム窒化ガリウム)マイクロチップの量産技術を開発したと発表した。これら3色にUVを加えた4種の波長のマイクロLEDチップについて、お試しキットを販売する。
これまで赤のマイクロLEDチップには、GaAs(ガリウムヒ素)やGaP(ガリウム燐)が用いられてきたが、脆弱(ぜいじゃく)で屈折率が高く、光取り出し効率が低い点が高効率化やマイクロチップ化への障壁となっていた。同社は、青色LEDの材料とされるInGaNを赤色LEDにも採用することで、マイクロLEDチップの量産技術を確立した。
お試しキットは、InGaN系LEDで波長620nmの赤色LED、波長510nmの緑色LED、波長450nmの青色LEDの3種のウエハーから切り出したブロック3枚、波長385nmUV LEDのブロック1枚、合計4枚を1セットとする。
1ブロックのサイズは17×13mmで、サファイア基板を用いている。マイクロチップは、最小サイズ12×24μm(赤は24×48μm)から288×288μmまで、合計9種を取りそろえた。1ブロックあたりの搭載チップは、合計で約200万個となっている。
生産能力は4インチウエハーで月に1500枚。お試しキットの価格は1セット7000米ドルあるいは100万円となっている。
InGaNによる赤色マイクロLED発光の様子 出所:ナイトライド・セミコンダクター
「中型パネル市場に革新をもたらす」、日本発の技術がディスプレイデバイスを一変する
ディスプレイの駆動や高精細化に欠かせないディスプレイデバイスIC(DDIC)。ディスプレイとともに技術の進化が続いている分野だ。実は今、ノートPCなどに使われる中型パネルの分野を一変させるDDIC技術が登場している。しかもそれを手掛けているのは、ある日本企業だ。OmniVision Group同企業を買収し、中型パネル市場でイノベーションを仕掛けようとしている。
イノベーションが続く知られざる成長市場、ディスプレイデバイスの開発を今こそ日本で注力したい理由とは
ディスプレイにおいて、パネルと同様に不可欠なのがディスプレイデバイスIC(DDIC)である。車載やVR/ARなどディスプレイの新しいアプリケーションが登場する中で、イノベーションへの取り組みも活発に行われ、今後さらなる成長が期待されるポテンシャルの大きな市場だ。同市場で攻勢をかけるOmniVision Groupは現在、グローバルで開発力を加速するための重要拠点として日本に着目し、日本国内で研究開発拠点の新設と拡張に注力している。
SIL3認証向け低電力FPGA用機能安全パッケージ
マイクロチップ・テクノロジーは、機能安全規格「IEC 61508 SIL3」の認証を容易にする、FPGA機能安全パッケージを提供する。低消費電力FPGA「SmartFusion 2」「IGLOO 2」を使ったシステムの短期開発に貢献する。
PCIe Gen 5対応SSDコントローラー
マイクロチップ・テクノロジーは、PCIe Gen 5エンタープライズSSDコントローラー「Flashtec NVMe 4016」を発表した。プログラマブルNANDフラッシュチャンネルを16基搭載し、「Flashtec」シリーズでは初めてPCIeリンク暗号に対応している。
産業用通信向けTSN Ethernetスイッチファミリー
マイクロチップ・テクノロジーは、産業用オートメーションネットワーク向けのTSN Ethernetスイッチ「LAN9668」ファミリーを発表した。Arm Cortex-A7を採用した8ポートスイッチで、「TSN IEEE」規格に対応している。
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