STマイクロエレクトロニクスは、耐圧1200VのIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)「Sシリーズ」を発表した。導通損失が極めて低く、最大8kHzのスイッチング周波数で小さいターンオフ損失を実現した。
STマイクロエレクトロニクスは2015年6月、耐圧1200VのIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)「Sシリーズ」を発表した。導通損失が極めて低く、最大8kHzのスイッチング周波数で小さいターンオフ損失を実現した。無停電電源装置や太陽光発電システム、溶接機、産業用モータドライブなどの用途に向ける
Sシリーズは、市販されている耐圧1200VのIGBTの中で、最も低いレベルの飽和電圧を実現した。電圧降下と電力損失が小さいため、実装基板などにおいて熱対策などが容易となる。正温度係数のパラメータ分布のばらつきが極めて小さく、高電力用途においてシンプルな並列接続が可能だ。
さらに、ターンオフ時のサージ電圧と発振を抑えたことから、周辺回路の簡素化と外付け部品の点数削減が可能となる。この他、短絡耐時間(接合部温度150℃時)は最小10μsを保証、最大接合部動作温度は最大175℃である。
Sシリーズには、定格電流が15A、25A、40Aの製品があり、TO-247パッケージで供給する。全製品にフリーホイールダイオードが内蔵されている。価格は15A品の「STGW15S120DF3」で、1000個購入時の単価が約2.80米ドルである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.