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コード読み込み速度は従来比最大8倍、「LabVIEW 2015」日本NI

日本ナショナルインスツルメンツは、システム開発ソフトウェア「LabVIEW」の最新バージョン「LabVIEW 2015」を発表した。処理速度の高速化と開発作業の簡素化につながる複数の機能が追加されている。

» 2015年08月25日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 日本ナショナルインスツルメンツは2015年8月、システム開発ソフトウェア「LabVIEW」の最新バージョン「LabVIEW 2015」を発表した*)。処理速度の高速化と開発作業の簡素化に加え、デバッグ用ツールが拡充された。

*)National Instruments(NI)の開発者向けイベント「NIWeek 2015」(2015年8月3〜6日、米国テキサス州オースチン)でリリースされたもの(関連記事:IoTで変わる福祉機器、階段を上る車いすも登場)。

 LabVIEWは、ソフトウェアでハードウェアの入出力を制御・測定する「ソフトウェア設計型(software-designed)」というアプローチを採用している。LabVIEWという共通のソフトウェアを使い、タイプの異なるさまざまなハードウェアを制御・測定できるため、高性能で柔軟性と信頼性に優れたシステムを迅速に構築できる。ターゲットハードウェアが変更されても既存のコードを利用できるため、一から別の言語を学ぶ必要がない。

開発作業をより迅速にする、複数の機能を追加

システム開発ソフトウェア「LabVIEW 2015」のイメージ (クリックで拡大)

 LabVIEW 2015は、従来の最大8倍の速さで、大規模なライブラリを読み込むことが可能。プロンプトを参照してモジュールのサブVI(Virtual Instrument)を見つける必要がなく、VIを素早く開くことができる。なお、VIとは、通常の言語でいう関数のこと。また、右クリックで使えるプラグインを新たに7種用意。一般的なプログラミングタスクを迅速にし、コーディング作業の時間を短縮できる。独自のプラグインを作成し、追加することも可能だ。

 さらに、自動的に拡大・縮小するプローブ監視ウィンドウを使用し、配列や文字列を確認できる。確認結果は、新たにサポートされたハイパーリンクやハッシュタグを使ってコメントに記録する。また「LabVIEW FPGAコンパイルクラウドサービス」が標準サポート・保守プログラム(SSP)に含まれるため、FPGAのコンパイルの負担を軽減できるという。

 LabVIEW 2015では、アプリケーションに特化した3種のLabVIEW Suites製品を用意している。「LabVIEWツールネットワーク」では、豊富なIP(Intellectual Property)を提供。他に、生物医学、GPU解析、マルチコア解析、疎行列アプリケーションといった特定用途向けのライブラリなども無償で提供している。

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