クロックの役割は、マイコン内部の組み合わせ回路の同期をとるだけではなく、時間を生成する時にも使われます。
また、通信の際のクロックとしても使われます。
タイマーは時間を数える機能なので、クロックは必須です。汎用タイマー*2)などには、システムクロックなどの高速クロックが用いられますが、RTC*3)などでは32.768kHzなどの低速クロックを使います。低速クロックの発生回路は、システムクロックとは別回路で設けられています。
ウォッチドッグタイマー*4)は、測定する期間に応じて高速のシステムクロックを用いたり低速クロックを用いたりします。
*2)マイコン入門!! 必携用語集(12):「クロック」数えて「パルス」を操る――タイマーの基本機能
*3)Q&Aで学ぶマイコン講座(84):RTC(Real Time Clock)の機能と使い方
*4)Q&Aで学ぶマイコン講座(19):ウォッチドッグタイマーって何?
A-Dコンバーター*5)、D-Aコンバーター*6)、発振回路などでは、アナログ回路に電源が入ってから、または状態が変化してから、回路状態が安定するまで待つ時間が必要です。そのような待ち時間もクロックを使って計測します。
*5)Q&Aで学ぶマイコン講座(12):サンプル&ホールド型A-Dコンバーターのサンプリング時間はどうやって決めるの?
*6)Q&Aで学ぶマイコン講座(85):D-Aコンバーターの仕組みと使い方
通信機能*7)でもクロックは必須です。通信データの送受信タイミングはクロックに同期しています。特にUSARTの場合、クロックが外部に出ているため、クロックがないと通信できません。
*7)Q&Aで学ぶマイコン講座(81):USARTって何?(非同期式/同期式のシリアルインタフェース)
LCDのフレーム周期は比較的長いので、RTCなどで使われている低速クロックが使われる場合が多いです。
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