図3左の下側にあるコンデンサーC2のヘッド部が黒くなっていた。図3右はテスターで抵抗を測った様子で、測定値は低く短絡していた。このコンデンサーは1μF/35Vのタンタル電解コンデンサーだった。今の設計ではタンタル電解コンデンサーは短絡モードで破損するため、パスコンで使用する場合はヒューズ入りを使うようになっている。しかし、2005年ごろはヒューズ入りのタンタル電解コンデンサーはなかったと思う。破損部品が分かったので、1μF/50Vのセラミックコンデンサーに交換した。図4に示す。
図4左は部品を茶色のセラミックコンデンサーに交換した様子だ。図4右は焼けた部品だ。ヘッド部が黒くなって焼損している。修理後にDC24Vをコネクターへ印加して動作を確認した。図5に示す。
図5のように電源端子へDC24Vを印加して動作を確認したところ、正常に起動した。
これで修理は完了だ。
余談だが、基板をケースに組み込むときに長さが少し違うスペーサー2個が直列に使われており、スペーサーの長さを意識しないで組み立てたところ、コネクターが接触せず表示灯が点灯しなかった。分解してスペーサーを並べたところ原因が分かり、スペーサーを入れ替えて再び組み立てると正常に動作した。
一応、修理は終わったが、この機器の販売元に報告して費用処理を調整しなければならないという手間が残ってしまった。海外調達品の不良は、後処理が大変だ。
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