ハードウェアの実装方法としては、最終的なアプリケーションに応じてさまざまな形態が考えられます。図9(上)に示したのは、ユニポーラ電源を使用する場合の基板の設計例です。図9(下)は、バイポーラ電源を使用する場合の基板の設計例です。どちらの基板にも、マイコンの実装スペースは含まれていません。それぞれのサイズは1.275インチ × 0.605インチ(約32.4mm × 15.4mm)、1.502インチ × 0.918インチ(約38.2mm × 23.3mm)です。なお、これらはコンパクトなサイズを実現できることを示すために用意したものです。本稿で示した評価結果は別のボードを使用して取得しました。図10に、図9に示した両ソリューションの3次元のレンダリング結果を示します。
図9 電源ソリューションとしてSIMOコンバーターを使用した場合の基板レイアウト。(上)はユニポーラ電源、(下)はバイポーラ電源を構成した場合の例[クリックで拡大] 出所:Analog DevicesDPCを利用すれば、電流出力型DACのチップ内で消費される電力量を低減できます。負荷の動作に悪影響を及ぼすことなく、トータルの消費電力を削減できるようになります。SIMOコンバーターは、IDACを駆動するための理想的なソリューションです。このタイプのDC-DCコンバーターを採用すれば、コンパクトな基板によって高い電力効率を達成することが可能になります。
Suraj Pai:Analog Devicesのプロダクトアプリケーションエンジニア。2017年にRV工科大学(インド・バンガロール)で電子/通信工学の学士号を取得。その後、高精度コンバータ・グループのアプリケーション・エンジニアとしてインド支社に入社。
Vikash Sethia:Analog Devicesのスタッフアプリケーションエンジニア。2018年に入社。高精度コンバータ・グループ(インド・バンガロール)でミックスド・シグナルICやSiPソリューションを含む高精度のD-Aコンバーター製品を担当。2001年にアッサム工科大学(インド・グワーハーティ)で電子/通信工学の学士号、2004年にインド工科大学(インド ポワイ)で電気工学の修士号を取得。
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