STマイクロエレクトロニクスの「SPIRIT1」は、1GHz以下の周波数帯域に対応しており、スマートメーターの他、警報/セキュリティシステムやホーム/ビルオートメーション、産業用制御システムの構築といった用途に使える。
STマイクロエレクトロニクスは2012年4月、スマートメーターや無線センサーネットワークを対象にした高周波(RF)トランシーバIC「SPIRIT1」を発表した。特徴は、受信感度が−120dBmと高く、消費電力が低いこと。受信時の消費電流は9mA、送信電力が11dBmのときの消費電流は21mAである。
1GHz以下の周波数帯域(サブGHz)に対応しており、スマートメーターの他、警報/セキュリティシステムやホーム/ビルオートメーション、産業用制御システムの構築といった用途を想定している。例えばスマートメーターの管理システムの構築においては、家庭や企業のスマートメーターと、各メーターの情報を収集する中継局の間の無線接続に使える。無線方式の標準規格である「Wireless M-Bus」と「ETSI EN 300 220」、「FCC CFR47 part 15(sub parts 15.247、15.249、15.205、15.209、15.231)」に準拠した。
SPIRIT1の周波数帯域は150〜174MHz、300〜348MHz、387〜470MHz、779〜956MHzで、2値FSKやGFSK、MSK、GMSK、OOK、ASKといった変調方式に対応した。送信電力は最大11dBm、データ伝送速度は1〜500kビット/秒である。
周波数ホッピングや自動応答確認、アンテナダイバーシティなどに対応しており、過酷な環境や保守/整備が困難な状況下でもエラーの少ないデータ伝送を実現する。この他、データ暗号化やエラーの検出/修正、柔軟性に優れたパケット管理といった機能も搭載した。
すでにサンプル出荷を開始しており、1000個購入時の単価は約1.8米ドルになる予定。量産時期や価格の詳細は、要問い合せ。
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