オン・セミコンダクターは、車載用途向けに2種類のパワーマネジメントICを追加したと発表した。自動ウェイクアップおよびシャットダウン機能付きの非同期型昇圧コントローラ「NCV8876」と、スイッチング周波数が2.1MHzでデュアルチャネルステップダウンの降圧型DC-DCコンバータ「NCV896530」である。
オン・セミコンダクターは2013年10月、車載用途向けに2種類のパワーマネジメントICを発表した。自動ウェイクアップおよびシャットダウン機能付きの非同期型昇圧コントローラ「NCV8876」と、スイッチング周波数が2.1MHzでデュアルチャネルステップダウンの降圧型DC-DCコンバータ「NCV896530」である。
NCV8876は、入力電圧範囲が2〜44Vと広く、車両に搭載された電池の電圧低下にも対応できるよう、起動/停止状態時には最小の電力を出力するように設計されている。また、電源電圧が7.2V以下になると、NCV8876はアクティブ状態となり、さらに6.8Vを下回ると昇圧動作を始める。スリープモード時の電流は11μAと小さく、消費電力を抑えることができる。保護機能としてはサイクル単位の電流制限やサーマルシャットダウンといった機能を備えている。
NCV896530は、2つのチャネルを0.9〜3.3V の出力電圧範囲で外部から調整することができる。出力電流は最大1600mAである。また、同期整流方式のため、システムの効率を向上させることができる。さらに、ソフトスタート、サイクル単位の電流制限、サーマルシャットダウン保護などの機能が搭載されている。
NCV8876とNCV896530の動作接合部温度範囲は、いずれも−40〜150℃に対応するなど、車載環境を考慮した仕様となっている。パッケージはNCV8876がSOIC-8で、NCV896530はDFN-10でそれぞれ供給される。3000個購入時の単価はNCV8876が0.90米ドル、NCV896530が1.20米ドルである。
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