この回路では、R2とC1によってMOSFETの発振を防止しなければならないこともある。出力にフィルター容量を入れれば、負荷の過渡現象の影響を最小に抑えられる。ゲートからソースに短いリード線で大きなフィルター容量を接続すれば、R2は不要になる。他のMOSFETファミリーを使ったり、出力電圧を変更したりすることもできる。
実際には、必要な電流で正確な動作電圧にすることはできないかもしれないが、デバイスの多くは、動作電圧の許容範囲が広いものである。例えば、直流3.3V動作のマイクロコントローラの多くは、2.5Vでも3.6Vでも動作する。ただしMOSFETをしきい値電圧の近くで動作させると、ゲート‐ソース電圧の温度係数が負の大きな値になることに注意する必要がある。この回路では、広い温度範囲にわたって、出力電圧が大きく変化するため、温度範囲の限られた用途に適している。
【アナログ機能回路】:フィルタ回路や発振回路、センサー回路など
【パワー関連と電源】:ノイズの低減手法、保護回路など
【ディスプレイとドライバ】:LEDの制御、活用法など
【計測とテスト】:簡易テスターの設計例、旧式の計測装置の有効な活用法など
【信号源とパルス処理】:その他のユニークな回路
※本記事は、2008年7月29日にEDN Japan臨時増刊として発刊した「珠玉の電気回路200選」に掲載されたものです。著者の所属や社名、部品の品番などは掲載当時の情報ですので、あらかじめご了承ください。
「珠玉の電気回路200選」:EDN Japanの回路アイデア寄稿コラム「Design Ideas」を1冊にまとめたもの。2001〜2008年に掲載された記事の中から200本を厳選し、5つのカテゴリに分けて収録した。
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