検知範囲40cmの赤外線ジェスチャーセンサー:マキシム MAX25405
Maxim Integrated Productsは、赤外線ベースの動的光学センサー「MAX25405」を発表した。主に車載向けで、コストとサイズを抑えつつ、従来品の2倍となる40cmの範囲でさまざまなハンドジェスチャーを認識する。
Maxim Integrated Products(マキシム インテグレーテッド プロダクツ)は2021年6月、赤外線ベースの動的光学センサー「MAX25405」を発表した。自動車をはじめ、非接触型スマートホームハブやサーモスタットなど、民生機器や産業機器にジェスチャー検知機能を組み込める。
赤外線ベースの動的光学センサー「MAX25405」
MAX25405は、レンズ、アパーチャー、フィルター、6×10の赤外線(IR)センサーアレイを搭載し、120kルクスの環境下でも動作できる。スワイプ、回転、エアクリック、リンガートゥクリック、3×2ゾーンの近接検出など、9種類のジェスチャーを1チップで検知する。検知距離は40cmで従来品の2倍となっている。
パッケージは4×4×1.35mm、20ピンのQFNで、高度な集積により、4つのディスクリートIR-LED光源と組み合わせても、ToF(Time of Flight)カメラシステムと比較して、サイズを4分の1、コストを10分の1に削減できる。
動作温度範囲は−40〜+85℃で、I2CとSPIインタフェースに対応する。評価キット「MAX25405EVKIT#」も提供する。
主に車載用途を想定しており、運転手が道路から視線をそらさずに運転できるほか、助手席や後部座席の同乗者用のジェスチャー検知ディスプレイにも利用できる。同社では、手頃な価格で低〜中価格帯の自動車に付加価値を与えられるとしている。
- 手の回転を認識、車載用ジェスチャーセンサー
Maxim Integrated Productsは、手の回転やスワイプが検出可能な車載向けデータ収集システム「MAX25205」を発表した。ToFカメラを必要としないため、ソフト開発や保守の負担を軽減し、コストを10分の1、サイズを最大75%削減できる。
- ジェスチャー認識を単一点検出で行う光学センサー
アナログ・デバイセズは、単一のセンサーのみで対象者の位置、近接度、ジェスチャーを測定する光学センサー「ADUX1020」を発表した。単一点検出と強い周辺光を除去する機能を搭載している。
- 既存のボタンをタッチレス化する反射型センサー
新日本無線は、高出力の赤外LEDと受光ICを搭載した反射型センサー「NJL5830R」のサンプル配布を開始した。既存のボタンに組み込んで、自動販売機や券売機などの押しボタンをタッチレス化し、細菌感染対策や衛生面の向上に貢献する。
- ベゼルレススマートフォン向け光学センサー
amsは、周囲光感知、近接検出、フリッカ検出を1つに統合した光学センサー「TMD3719」を発表した。OLEDディスプレイの背面に搭載できるよう動作を最適化しており、ベゼルレススマートフォンに適している。
- VR/AR向けの高性能MEMSモーションセンサー
STマイクロエレクトロニクスは、MEMSモーションセンサー「LSM6DSR」を発表した。ゲームやスポーツなど素早く動かす機器向けに、角速度検出範囲が最大4000dpsまで拡張されており、VR体験の没入感やスマートフォンのAR機能を向上する。
- 機械学習機能を搭載したモーションセンサー
STマイクロエレクトロニクスは、機械学習機能を搭載した高精度、低消費電力のモーションセンサー「LSM6DSOX」を発表した。3軸MEMS加速度センサーと3軸MEMSジャイロセンサーを集積し、機械学習用コアを使って複雑な動作をトラッキングできる。
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