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修理品の検査に便利なカーインバーターを発見!Wired, Weird(3/3 ページ)

» 2023年07月24日 11時00分 公開
[山平豊(Rimos)EDN Japan]
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分解してみると ―― 疑似正弦波生成を諦めた痕跡

 可変電圧電源として使えるメドが付いたので、カーインバーターを分解して内部を確認してみた。図6に示す。

図6:カーインバーターの基板[クリックで拡大]

 図6左はカーインバーターの基板全体だ。3つのICと整流回路が実装されている。図6左の黄色いトランス下側にあるIC周辺を拡大したものが図6右だ。「SG3525」との型番が読み取れる。SG3525は疑似正弦波のインバーター用制御ICで、9ピンにACの出力信号をフィードバックすれば疑似正弦波が作れる。フィードバック端子の9ピンは未接続だったので、疑似正弦波の生成は諦めて整流回路の電圧でDC出力の仕様に変えたと思われた。

カーインバーターとしても検査用電源としても重宝

 結論として、このカーインバーターはテスト用の小型可変電圧電源として使えた。修理が終わった電源を軽負荷で調整や検査に使える有用なカーインバーターだった。USBポートも付いており普段は自家用車の中で携帯電話やスマートフォンの急速充電器として使っている。そして、車の中でPCの電源が取れるので、とても重宝している。通販サイトで確認したところ、現在の価格は約3000円になっているようだ。

 なお、このカーインバーターを応用した可変電圧電源は、DC出力なので、PFC電源や倍電圧整流の電源には使用できない。注意願いたい。

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