シリアルオシレータをランチャーライトに応用した回路を図7に紹介する。これは図1に紹介した100円ショップで販売されているランチャーライトを点滅させる回路である。なお、図2のR5に相当する抵抗はライトには実装されていない。
図7の左側の破線で囲んだ部分が市販されているランチャーライト、右側がシリアルオシレータ、中央部のスイッチがバネSWである。ランチャーライトはライト本体(LED+抵抗)と電池(BAT)、蓋(SW0)の3点で構成されている。ランチャーライト本体には単4の電池3本を入れ、スイッチを押すとライトが明るく点灯する。ランチャーライトの電池と蓋(SW0)の間にシリアルオシレータの基板を挿入し、ライトを点灯動作から点滅動作に変えることができる。つまりランチャーライトのスイッチをオンするとシリアルオシレータに電圧がかかり発振して、ライトはフラッシュ点滅する。発振波形を図8、図9に示す。
図8はスケールを長くしたが、約0.8秒周期で点滅している。
図9はオン時間が分かるようにスケールを短くした。図9から分かるようにこの回路では点灯時間は7msしかない。これはLEDの電流が100mAを超えており、トランジスタQ2の負荷がかなり重いためである。しかし、重い負荷でもトランジスタは0.1V程度の低電圧でオンし、かなり明るくフラッシュ点滅している。この回路では点灯時間が短いのでさらに消費電力を小さくでき、夜間に障害物を明示するような用途には最適である。
シリアルオシレータの大きな特徴は直列に接続された回路の途中に挿入することで簡単に点滅動作に変えることができることにある。ライトに応用した場合は本体を改造しないで、接続部分にこの回路を付加することで簡単に点滅ライトに変えることができる。料理のトッピングのようなイメージがシリアルオシレータであり、これが特徴である。
しかし、図7の回路ままでは点灯時間があまりに短い。この回路をもっと改良し、使いやすく便利な回路に変身させることができたので次回に報告する。
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