SW電源は負帰還を施すと異常発振を起こすことがある。このようなケースの解析には、周波数応答法(FRA法)が主として用いられてきたが、あくまでも動作状態を確認する一手法でしかない。最終回となる今回は、この課題について1つの検討方法を紹介する。
ラプラス素子はSpiceツールベンダー各社の独自拡張機能であり、ツール毎に振る舞いも多少異なります。そこで、今回はV&Vの観点で各ツールのラプラス素子の振る舞いについて見ていきます。
過渡現象問題を解く時に必須となるラプラス変換/逆変換をSpice上で行うにはラプラス素子を用いて実行する方法がスマートです。今回から2回にわたって、いくつかのツールを使ってラプラス素子について説明、検証をしていきます。
今回は数値計算の代表的なツールであるSpiceの応用解析として、“アナログコンピュータ”を模擬して代表的な微分方程式を解いてみます。
CFDツールでなければ解けない自然対流問題についてSpiceをいかに適用するか、また実際にSpiceを適用した事例とその精度検証について紹介してきましたが、今回はもう少し複雑な形状について熱抵抗回路網法を適用した事例について紹介します。
CAEの失敗事例として、ツールのプログラム内容を秘匿にしたためにプログラマーの思い込みのミスが28年間も見つけることができなかった事例を紹介します。
CFDツールでなければ解けない自然対流問題に適用できる熱抵抗回路網法ですが、単にSpice回路網上で実現させてもうまく動作しません。今回はいかに動作させるか、そして完成した回路の精度と妥当性について検証を行います。
CAEの失敗事例として、今回も構造物の解析失敗に関するものを紹介します。正帰還型回路の初期条件の設定などに役立てられる事例です。
Spiceが持っている解析能力について基本的な動作とその注意点について説明してきた本連載。今回からは、Spice関連セミナーなどでは、紹介されることの少ない応用解析について説明していきます。
本連載の主目的である“分かって設計する”という観点から、CAEのV&Vのミスから新聞などに掲載されてしまった事例を“番外編”としてご紹介します。紹介する事例は、北海でオイルとガスを産出する海上プラットフォーム(Sleipner A platform)の基礎部が破損して1991年8月23日、ノルウェーStavanger沖のGandsfjordenにて沈没した事例です。
今回は、Spiceを少し離れて他のCAEツールのワーストケース解析について簡単に説明するとともに、今までの連載で触れてこなかった解析機能の中から有益と思われる一部の機能について説明をしていきます。
今回はLTspiceを用いてワーストケース解析のもう1つの手法であるランダム偏差法について簡単に説明します。基本的な考え方はLTspiceでのモンテカルロ解析の応用と考えれば良いでしょう。
今回から2回にわたって、これまで説明してきました「モンテカルロ解析」を補完し、併用する「ワーストケース解析」について説明します。
今回は前回のモンテカルロ解析の説明に引き続いて、得られた結果を設計にどう応用していくかについて考えていきます。
実際の製造工程で使用する部品には偏差がつきものです。偏差0の部品はあり得ません。そして、この部品の偏差は製品の特性にバラツキとなって表れます。今回と次回はこの様子を模擬し、製造工程の不良率を予測するモンテカルロ解析を主体に説明していきます。
前回に引き続き、オーディオアンプの設計を例にとりながら、SPICEの設計への応用を紹介していきます。今回は、具体的な歪みの値を調べる「フーリエ解析」を解説します。
これまでSPICEとはどのようなものかを紹介してきた本連載。いよいよ今回からは、SPICEというツールをどう設計に応用していくかを紹介してきます。今回は、オーディオアンプの設計を例にとりながら、「パラメトリック解析」の解説を行います。
必要なSPICEモデルがツールに含まれていない場合は、第三者提供のものを使う必要がある。第11回では、SPICEモデルの入手方法や、開発STEPとモデルの精度の考え方について説明する。有用なサブサーキットモデルについても紹介しよう。
設計した回路をSPICEで解析するには、使用している部品のSPICEモデルが必要だ。第10回では、このSPICEモデルについて解説する。
第9回では、正帰還回路と初期条件の重要性、および解析エラーを回避する解析手法の選択について説明する。併せて、4回にわたって説明してきた解析実行エラーの原因と対策についても簡単にまとめておこう。
連載の第6回と第7回で解説した収束エラーに気を付けていても、SPICEによる解析を行っているとさまざまな形で解析実行エラーが発生する。第8回では、陥りやすい失敗事例を挙げて、その原因と対策を具体的に説明する。
第6回では、SPICE解析を行う際に問題になる「収束エラー」のうち、「回路の特性」を原因とするものについて説明した。第7回では、「理想化の問題」と「解析設定条件」に起因する収束エラーとその対策について解説する。
SPICEの解析を実際に行う際に問題になるのが「解析実行エラー」だ。第6回では、解析実行エラーの原因の切り分けや、主因である「収束エラー」について説明する。
SPICEの過渡解析では、第4回で紹介したキャパシタンス素子の他に、インダクタンス素子も対象となる。第5回では、このインダクタンス素子を用いた回路の過渡解析について取り上げる。また、理想電圧源の組み込みについても説明する。
過渡解析とは、いわゆる時間的に変化する特性についての解析である。SPICEを用いた回路解析では、時間的に電圧や電流が変化する部品としては、キャパシタンス素子とインダクタンス素子がある。第4回では、キャパシタンス素子使う場合の過渡解析を取り上げる。
電圧と電流が比例する線形負荷と異なり、電圧と電流が比例しないダイオードのような非線形負荷も存在する。第3回は、SPICEの節点法における非線形負荷の解析手法について説明する。
第2回は、簡単な例題回路を使って節点法の計算を実際に行う。節点法の計算原理を理解するためにも一度は手計算で解いてみよう。
電子回路を設計する上で必須となっているSPICE。本連載では、そのSPICEの仕組みと活用法を取り上げる。第1回は、SPICEを使う目的や、数多く存在するSPICEツールの選定基準、SPICEの解析手法である節点法について説明する。