マイコンは、プログラムによっていろいろな用途に対応すると説明しました。逆に言えば、プログラムが無ければ何の役にも立たないということです。
一般にマイコンのプログラム開発者は、PCを使って開発します。PCとしては、市販のWindowsマシンなら大抵のものが使えます。プログラムを作るためのアプリケーションソフトウェアは、インターネットから各マイコンに合ったものがダウンロードできます。作成可能なプログラムのサイズに上限があったり、使用期間に制限が付いたりしたものなら、無料で利用できるアプリケーションもあります。
プログラムを記述したら、それをマイコンが理解できる言語に変換した上で、マイコンの中に書き込まなければ、マイコンは動作しません。この時に必要なのが「デバッガ&プログラマ」と呼ばれる装置です。これは、マイコンごとに専用の機種が提供されています。
例えば下図は、デバッガ&プログラマにSTマイクロエレクトロ二クス純正の「ST-LINK」を使用した例です。PCとST-LINKはUSBケーブルで接続され、ST-LINKとプリント基板のマイコンは専用のケーブルでつながります。
この図では、ST-LINKから数多くの配線がプリント基板につながっているように見えますが、実際に使っている配線は4本だけです(電源モニター用に2本、リセット線が1本、制御用の信号線が1本)。
このように、プログラムの作成からマイコンへの書き込みまでの一連の作業に使うハードウェアとソフトウェアをまとめて開発環境と呼びます。
本連載では次回の第2回目以降、マイコンを使いこなすために不可欠な基本用語を毎回1つずつ取り上げて解説していきます。Web上でいつでも参照できる「必携用語集」として、ぜひご活用ください!!
連載「マイコン入門!! 必携用語集」 | |
---|---|
⇒ | マイコンの中枢「CPU」とは |
⇒ | マイコンが港で行う仕事とは? 「入出力ポート」 |
⇒ | 「クロック」数えて「パルス」を操る――タイマーの基本機能 |
連載「Q&Aで学ぶマイコン講座」 | |
⇒ | CISCとRISC、何が違う? |
⇒ | ラッチアップって何? |
⇒ | マイコンでサイン波、コサイン波を作れますか? |
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.