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1インチ角で60A出力対応のデジタル制御POLモジュールTDK iJBシリーズ

TDKは2014年4月10日、最大出力電流60Aのデジタル制御POL(Point of Load)コンバータモジュール「iJBシリーズ」を発表した。1インチ角の小型サイズを実現した点などが特長になっている。

» 2014年04月11日 11時50分 公開
[EDN Japan]

 TDKは2014年4月10日、TDK-Lambdaブランドとして最大出力電流60Aのデジタル制御POL(Point of Load)コンバータモジュール「iJBシリーズ」を発表した。2014年4月中にサンプル出荷を開始し、同年5月末から量産出荷を行う予定。サーバやルータをはじめとした通信機器や半導体製造装置、各種産業機器などに向ける。

ASIC、FPGAなど最先端デバイスに対応

新製品「iJBシリーズ」 (クリックで拡大)

 新製品「iJBシリーズ」は、微細製造プロセスで生産される最先端半導体デバイスへの電源供給用のPOLコンバータとして開発された。最先端半導体デバイスは、低電圧、大電流動作化が進む他、消費電力を抑制するためリアルタイムに動作電圧などを変える機能を搭載する。それに対し、iJBシリーズは低電圧/大電流ニーズに対応する、出力電圧範囲0.6〜2.0V、最大出力電流60Aを1インチ角(26.8×24.1mm)サイズで実現した。

 デジタル制御方式を採用し、PMBus通信により入力電流/電圧、内部温度の監視、出力電圧などの設定変更をリアルタイムに行うことが可能。負荷応答性についても「デジタル制御の利点を生かし、従来のアナログ制御品に比べ、大幅な高速化を実現した」(TDK)とする。なお、出力電圧精度についても、「デジタル制御の採用に伴い従来品の±1%から±0.5%に高精度化できた」という。

75℃環境でもヒートシンクなしで60A供給可能

 入力電圧範囲は、12V系電源に対応する8〜14V。変換効率は、2.0V出力時最大93.0%、1.0V出力時最大89.5%としている。1インチ角、最大高さ9.7mmサイズでヒートシンクを装着しない場合でも、「75℃環境下で最大出力電流(60A)を100%供給でき、85℃環境でも90%相当を供給できる実使用に向いた性能を備えている点も新製品の大きな特長」(TDK)としている。

 各種パラメータ設定用のGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)ベースの開発ツールが用意されている他、PMBus通信機能が不要の場合は、外付け抵抗で出力電圧を設定でき、従来のアナログ制御方式のコンバータと同様に使用できるようになっている。その他、複数の新製品を接続した並列動作にも対応し、60Aを上回る電流の供給も行える。

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