電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)の大容量電池パックに用いられるバッテリーモニターIC。「TECHNO-FRONTIER 2013」では、リニアテクノロジーと日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)が新製品をアピールした。
TDKは「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013)で、スマートフォン/タブレット端末向けに「業界最高水準」という高Qの高周波回路用インダクタや金属磁性材料を使ったパワーインダクタを展示した。
「TECHNO-FRONTIER 2013|第31回 モータ技術展」(会期:2013年7月17〜19日)において、産業用モーターメーカー各社は2015年春に施行される「トップランナー基準」に対応した、プレミアム効率(IE3)モーターを展示していた。
日本電業工作は、「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013)で、電波を電力に変える「電波方式」を利用した無線給電のデモンストレーションを行った。電波方式は、電磁誘導方式や共鳴方式に比べて位置合わせの自由度が非常に高い点がメリットだ。
エヌエフ回路設計ブロックは「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013)で、電流-電圧変換器の新製品を展示した。利得が高いだけでなく、周波数特性が広いという特徴がある。
無線給電のニーズは、モバイル機器だけではなく産業機器の分野でも高まっている。「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013)では、コンテックや昭和飛行機工業などが、産業機器向けに大電力を給電するデモンストレーションを行った。
ロームは、電源用半導体の事業領域を広げている。これまで特定顧客向けにカスタム品を展開していたAC-DCコンバータ用電源ICで汎用品の投入を始めた他、高度な電源回路技術が要求される最先端FPGA向けの電源モジュールを製品化している。
iC-Hausは、「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013、2013年7月17〜19日)で、18ビットの中空軸磁気式エンコーダICを展示した。
「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013)の見どころの1つだった「無線給電技術」。本格的な普及期が目前に迫るスマートフォン、携帯電話機など向けのモバイル機器用無線給電システムに向けた製品、技術展示が相次いだ。
ニチコンは、「TECHNO-FRONTIER 2013」において、三菱自動車の電気自動車(EV)「i-MiEV」などに搭載されている改良版の車載充電器一体型DC-DCコンバータを展示した。初期のi-MiEVのものと比べて容積を約20%削減している。
ビシェイ・インターテクノロジーは、日本市場で自動車、産業機器、通信機器の3分野に重点を置き、FET、ダイオードといったディスクリート半導体とパワーインダクタ、電流検出抵抗器など独自性の強い受動部品の拡販を展開する。
三菱電機特機システムは、「TECHNO-FRONTIER 2013」(会期:2013年7月17〜19日)の特設会場「最先端のロボットメカトロニクス・デモ」において、千葉大学 野波研究室で開発された「完全自律型マルチロータ式電動ヘリコプター(ミニサーベイヤー)」と、三菱電機特機システムのクローラ型ロボット「CWDシリーズ」を組み合わせたロボット活用の新コンセプトを提案した。
テクトロニクスは、「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013、2013年7月17〜19日)で、2013年4月に発売したばかりのパワーアナライザを展示した。オシロスコープとプローブを使って電源を評価するよりも、2桁ほど精度が上がるという。
TDKは、「TECHNO-FRONTIER 2013」において、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)の電池パックの出力電圧を降圧する車載用DC-DCコンバータの開発状況を紹介した。現在開発中の第5世代品は、これまでのホンダへの採用実績と2013年後半という出荷時期を考慮すると、新型「フィット ハイブリッド」に搭載される可能性が高い。
STマイクロエレクトロニクスは「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013、2013年7月17〜19日)で、MEMSデバイスの小型化で新たに実現できる新しいアプリケーションの提案を実施した。
安川電機は、「TECHNO-FRONTIER 2013」(2013年7月17〜19日、東京ビッグサイト)において、次世代パワー半導体のGaN(窒化ガリウム)デバイスを搭載する、太陽光発電システム用パワーコンディショナを参考展示した。2014年中に市販する計画である。
日本精工(NSK)は、「TECHNO-FRONTIER 2013」(会期:2013年7月17〜19日)のヒューマンアシストロボット・デモ会場において、視覚障害者を先導する「障害物回避先導ロボット」の体験デモを実施した。
アバゴ・テクノロジーは「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013、2013年7月17〜19日)で、オプトカプラ、光ファイバーとも異なる新タイプの光絶縁デバイスの提案を実施した。産業機器のインバータなどの用途へ提案する。
ルネサス エレクトロニクスは、「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013、2013年7月17〜19日)で、3万ステップの分解能を持つLED調光システムを展示した。細かな明るさ制御が行える上、0.001%という超低輝度でのLED点灯も可能にした。
「TECHNO-FRONTIER 2013」(2013年7月17〜19日、東京ビッグサイト)では、GaN/SiCを用いた次世代パワー半導体製品の展示が相次いだ。各社のGaNデバイス、SiCデバイスの展示を紹介する。
日置電機は、2013年6月に発表したばかりのパワーメーターのデモを「TECHNO-FRONTIER 2013」で披露した。65Aの大電流でも直接入力できるもので、3チャンネルを備えているため、インバータの1次側直流電源と2次側三相出力を1台で同時に測定することが可能だ。
オン・セミコンダクターは、2011年に買収した三洋半導体との相乗効果を発揮させ、電源、LED駆動、モーター駆動の3分野での事業拡大を狙う。
NECエンジニアリングの「ESD(静電気放電)可視化システム」は、電子機器の基板に印加される静電気電流の可視化を「業界で初めて実現した」(同社)ことを特徴とする。
2013年7月17〜19日の3日間、メカトロニクス/エレクトロニクス関連の最新の要素技術が一堂に集結する「TECHNO-FRONTIER 2013」が開催される。主催の一般社団法人日本能率協会(JMA)にTECHNO-FRONTIER 2013の見どころを聞いた。
iC-Hausは、12ビット分解能の磁気式インクリメンタル(増分値)エンコーダIC「iC-MHL200」を発売した。4mm波長の磁気信号を4096分割できるため、1μm以下の直線移動を検知できる。
富士電機は、省エネなど環境配慮を意識した製品の展示に力を入れる。注目すべきは、2015年に施行が開始される予定のトップランナー基準値をクリアしたというプレミアム効率モーターだ。
スマートフォンの普及とともに注目を集めるワイヤレス給電技術。同技術の開発に力を入れるIDTは、2つの主要なワイヤレス給電規格に準拠するデュアルモードのレシーバICなどを展示する。
ICやパワーモジュールを1パッケージに収めたマルチチップモジュールなどを開発するインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)。「TECHNO-FRONTIER 2013」では、プレゼンテーションやデモンストレーションを中心とした展示で、低い消費電力と高い電力密度を実現した製品群を紹介する予定だ。セミナーでは、D級アンプを用いて、限られたエネルギー源からハイパワーを引き出す設計手法について解説する。
民生機器や車載機器の分野で多くの実績を持つロームが次に目を向けているのが、成長を続ける産業分野だ。TECHNO-FRONTIER 2013では、電力変換ロスを大幅に低減できるSiC関連の製品を筆頭に、同社が得意とするアナログ/パワー技術を用いた、産業機器向けの製品を数多く出展する。
スマートフォンやタブレット端末を充電するものというイメージの強いワイヤレス給電だが、コンテックは、「断線や感電などの心配をせずに、クリーンで安全に充電できるワイヤレス給電システム」として、産業機器向けの大容量給電システムを提案する。
リニアテクノロジーは、デジタル制御可能なアナログ電源や、バッテリの無駄を最小限に抑えるアクティブ・バランサーの他、2011年に買収した無線センサーネットワークを手掛けるダスト・ネットワークスの製品を、「TECHNO-FRONTIER 2013」で展示する。
富士電機は、省エネなど環境配慮を意識した製品の展示に力を入れる。注目すべきは、2015年に施行が開始される予定のトップランナー基準値をクリアしたというプレミアム効率モーターだ。
「TECHNO-FRONTIER 2012」(2012年7月11〜13日、東京ビッグサイト)では、センサー、インダクタ、コンデンサなどをはじめ、多くの電子部品が出品された。低価格化が一般的な流れの中、導電性高分子コンデンサの分野では、価格での勝負は切り捨て、長年の課題である耐圧に焦点を絞って開発した製品なども登場した。
「TECHNO-FRONTIER 2012(テクノフロンティア2012)」では、パワー半導体を手掛ける各社が次世代材料のSiC(シリコンカーバイド)やGaN(窒化ガリウム)を用いた素子やモジュールをこぞって展示した。これらの次世代パワー半導体は、素子単体やモジュールとしての製品化が進んでおり、白物家電から鉄道用インバータに至るまで、さまざまな分野の最終製品への搭載も始まっている。ただし当面は、コストや実績で圧倒的な優位にあるSi(シリコン)ベースのパワー半導体が主流であり続けるだろう。そのSiパワー半導体も改善が続いており、今回はIGBTなどの新型品がお目見えした。
「TECHNO-FRONTIER 2012(テクノフロンティア2012)」では、例年通り、電源や雑音対策の分野でも数多くの製品が出品された。電源分野の永遠の課題といっても過言ではない変換効率や雑音対策についても、各社からさまざまな新技術が提案された。その中から、“業界初”とされるZVS方式非絶縁型POL、クロックに同期させることでノイズ対策を容易にしたDC-DCコンバータ、LTE(Long Term Evolution)向けの雑音対策などを紹介する。
「TECHNO-FRONTIER 2012(テクノフロンティア2012)」では、再生可能エネルギー関連の機器開発に役立つ計測機器、ノイズ対策向け、電気化学分野向けなど、幅広い分野を対象にさまざまな製品が紹介された。機器そのものの性能を向上していることはもちろん、機器に搭載する機能や、提供するサービスについても充実を図ったものが多かった。
近年、特に重要視されているエネルギー分野。「TECHNO-FRONTIER 2012(テクノフロンティア2012)」でも、人を検知してライトの方向を変えるLED照明システム、微弱振動を利用する環境発電システム、熱電素子を作り込んだウエハーなど、多様な製品/デモが紹介された。
三菱電機のSiCパワーモジュールは、既に同社の一般消費者向けのエアコン「霧ヶ峰」や、鉄道車両用インバータに組み込まれて製品化されている。同社は次のステップとして、SiCモジュール自体を製品として外販すべく、家電向けと産業機器向けの合計5品種を開発し、7月31日から順次サンプル提供を開始する。
IRジャパンは、GaNパワー半導体を高耐圧の領域にも広げる。これまで30V品を製品化してきたが、今後、汎用電源に利用する600V品の開発を進める。
ルネサス エレクトロニクスは、導通損失とターンオフ損失がいずれも低い第7世代のIGBTを製品化した。太陽光発電システムなどに向ける。
マイクレル・セミコンダクタは、DC-DCコンバータの出力電圧のリップルを広帯域にわたって高い除去比で抑制するアクティブフィルタ技術を実演した。2月に発表した「Ripple-Blocker」と呼ぶ製品群を使ったデモである。
富士通セミコンダクターが開発した「FPWM」は、高速負荷応答を特徴とするコンパレータ制御方式を採用しつつ、クロックに完全同期して動作させるDC-DCコンバータ技術である。これまでカスタム品にのみ適用していたが、今後は汎用品に展開する。
村田製作所は、「TECHNO-FRONTIER 2012」で最新の雑音対策ソリューションや、エネルギーハーべスティング(環境発電)用の多様な発電デバイスを展示している。
ベルニクスはTECHNO-FRONTIER 2012に、SiCデバイスを使った直流給電システム用電源や、60A出力のデジタル制御POLコンバータモジュールなど新たに開発した電源製品を出品した。
バイコーは、データセンター用マイクロプロセッサ向けに48Vの配電バスから直接、1Vの電源電圧を高効率で生成する電力コンバータを展示した他、ソフトスイッチング方式を採用し、最大98%と高い効率が得られる非絶縁型の降圧POLコンバータを初披露した。
東芝 セミコンダクター&ストレージ社は、人のいる場所を検知してその方向にLED照明を向けたり、周囲の明るさを検知してLED照明を調光したりするシステムのデモンストレーションを行った。
日本TIは、マルチチャネルのスピーカでサラウンドサウンドを簡単に実現できるオーディオICなどを展示した。電源関連の製品については、2011年に買収が完了した旧ナショナル セミコンダクターのラインアップも含めた豊富な製品が並んだ。
日立ハイテクマテリアルズは、ドイツMicropeltの熱電発電素子とソリューションを展示した。Micropeltの素子はウエハーからの量産が可能であり、モニタリング用途などに適しているという。
環境発電は、いかに発電量を増やすかという段階から、アプリケーションやソリューションを提供する段階に移ってきた。加賀電子とアイテックは、ビルの省エネ用途などに利用できる最終製品を多数見せた。
ルネサス エレクトロニクスが展示したワイヤレス充電システム向け受電ボードには、NFCマイコンが搭載されている。給電側と受電側との間でNFC認証を行うことにより、共鳴方式で電力をワイヤレス伝送する充電システムにおいて、より安全性を高めることができるとしている。
オムロンなど4社は、「エレクトレット」と呼ぶ振動発電デバイスをエネルギー源に使う、センサーモジュールの販売を2012年8月に開始する。環境に存在する微弱な振動を、温度などをセンシングするエネルギー源に変えることができる。
東京エレクトロン デバイス(TED)は、複数のエネルギーハーべスティング(環境発電)用半導体チップや蓄電デバイスを一括して評価できるキットを開発した。2012年末までに提供を開始する予定である。
ニッケル水素電池を搭載した富士電機の無停電電源装置(UPS)「LXシリーズ」は、35℃の環境ならば4年間、25℃であれば8年間、電池の交換が不要になるという。
菊水電子工業は、電気自動車(EV)用急速充電器シリーズを披露した。同社にとってこの市場は新規参入になるが、「強みは、リップルが少ないきれいな直流電流を出力できること」だと主張する。
STマイクロエレクトロニクスは、スマートメーターと電力会社の間で通信する際に利用される電力線通信向けSoCなど、“省エネ”をテーマに製品を紹介した。
アバゴ・テクノロジーは「TECHNO-FRONTIER 2012」に、光学式や磁気式などさまざまなタイプのエンコーダを出品した。そのうちの1つのHEDR-5xxxシリーズは、現在開発中の光学式エンコーダである。同社従来品に比べて分解能を高めたことなどが特徴だ。
ルビコンと日本ケミコンは、耐圧が63Vの導電性高分子コンデンサを展示した。「導電性高分子コンデンサは、海外メーカーがかなり低価格で提供している。日本メーカーは、導電性高分子コンデンサの課題である耐圧で勝負するべきだ」と、ルビコンの担当者は語る。
ディスクリート半導体と受動部品を手掛けるビシェイは、4月に発表した「2012年の注目製品群」を数多く出品した。600V耐圧の超低オン抵抗MOSFETや、薄型の大電流インダクタの新型品などである。
アンリツは、EMI対策に役立つ計測機器をTECHNO-FRONTIER 2012に出展した。併せて、ストレス試験サービスについても展示していた。
再生可能エネルギーを効率よく利用するには、不利な環境下でも効率よく動作し、劣化が生じにくい機器を作り上げる必要がある。東陽テクニカは太陽光発電システムや、蓄電池(二次電池)の開発に役立つ計測器やシミュレータを見せた。
日置電機は、各種電池やキャパシタの開発や出荷検査などに向けたインピーダンスアナライザを開発した。8月末までに発売する予定だ。インピーダンス測定の結果から等価回路パラメータを求める解析機能を備えており、電気化学部品の専用モデルも4種類用意した。